内容説明
「サドの館」の床にひたと正座し、面相筆を駆使し、花の露めいた滲淡を加えて描きあげた微茫画。苦痛と快楽、生と死が交錯する瞬間を極限的なからみ合いのなかに描きだすあぶな絵。惑わしに充ち、倒錯に痙攣する性のいとなみを微茫滲淡の水墨で描く縛り絵。デカダンスが加わり、毒蛾が舞い、くちなわがうねり、夢幻の靄然が忍び寄るインモラルの美の極致。
感想・レビュー
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C----ya
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美しい
双海(ふたみ)
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うっ・・・。2013/09/28
毒モナカジャンボ
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画家でチェロ奏者だったの知らなかったが1931年生まれなのに吃驚した。生存情報がないがもうお亡くなりになってしまったのかどうか……線の細かい髪から、必要最小限の濃淡だけで描かれた枕絵など、淡々と残酷な目で描かれていて素晴らしい。でもまあたしかにSMクラブに来るような”紳士”たちとは違う頭をしていそうだなあとは感じる。文中に出てくるアンダーグラウンド作家のビッグネーム、片方は沼正三だけどもう一方は誰だろう。2021/02/22