内容説明
時代への痛烈なアジテーター、“活字の鉄人”橋本治のエッセンスを集めた「雑文集成・パンセ」、その第二弾、若者論篇。80年代、表層の豊かさのうらで進行しつつあった精神の退廃をついて、今日の時代の病いを予見した鋭敏な言葉のかずかず。完成の一歩手前で自己を失っているすべての若者に向けて、その「若さ」のややこしさを分析して投げつける豊かなメッセージ。
目次
青年に与える言葉
長篇短篇エッセー―サラリーマンなんか大っ嫌ェだ
サブカルチャーの不思議
文学じゃないとゴセンブ―大友克洋『GOOD WEATHER』
マンガの古典化はありうるか
谷岡ヤスジは天才なんだもんね
生活なき時代の新聞漫画―植田まさし『コボちゃん』
ロットリングで描くマンガ―ひさうちみちおの『人生の並木道』
少女漫画のヒロインと“内面の陥没”―美内すずえ『ガラスの仮面』の連載再開
少女マンガは存在する―マンガ文化のありか〔ほか〕