内容説明
遙かな異郷の地の血腥い伝説、自らの夢の深層に蠢く暗い欲望の流れ、そして臨死体験…。ここに集大成された物語には、『坊っちゃん』や『こゝろ』といったよく知られた作家・漱石ではなく、奇怪な幻影にとり憑かれた幻視者・漱石の姿がある。鏡や女、そして“死”というテーマを通して浮かび上がる幻想文学者・漱石の実像。
感想・レビュー
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ヤクーツクのハチコ
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急に倫敦塔を読みたくなったので。なるほど明治の日本人の目に倫敦と倫敦塔とそれにまつわる会談はこう写ったのか・・。テューダーの人間が相変わらず同じ名前ばっかりなので、「ジェーン」以外は誰のことかいまいち判断つかなかったが、多分あのあたりだろう、で読み進める。 他に漱石版アーサー王物語もあるのが驚き。うっかり昔の映画を飛行機で見て以来ランスロットがリチャード・ギア顔に変換されてしまうのがナンだが2014/08/10
takuchan
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「夢十夜」を読むために。三四郎の前に発表された作品。作家が見る夢はさぞかし面白いだろう。2013/08/13