河出文庫<br> 明治波濤歌〈下〉

河出文庫
明治波濤歌〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 414p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309404189
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

明治の波間に様々な人々の意外な物語が歌われる。―鴎外を追って、ドイツからきた「舞姫」エリスの泊まる築地精養軒で繰り返される奇妙な決闘。旧主の娘を人買いから救おうとする樋口一葉と黒岩涙香の前で起きた一夜の惨劇。借金取りから逃げる川上音二郎の妻貞奴に恋をした野口英世の物語。風太郎の連作明治伝奇の完結。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっと

8
下巻は「築地西洋軒」「からゆき草紙」「横浜オッペケペ」の3編。「築地西洋軒」はドイツ留学を終えて帰国した若き日の森鴎外を追って来日したエリスがそのお店に集う人たちが巻き起こす決闘騒動の謎を解くミステリー。頑なに会おうとしない鴎外を信じるエリスがついに離日を決意するオチが効いてる。「からゆき草紙」は樋口一葉が主人公。別作品でも顔を出していたがここまでしっかり描かれたのは初めて。姉御肌でめっちゃいい人。「横浜~」は川上音二郎&貞奴夫妻と野口英世のバカ騒ぎ。ラストに明かされる端役の実名公表に鳥肌たった。2022/05/01

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