内容説明
1960年代の末、寺山修司の「家を出よ!」というアジテーションほど、若者と社会に強い衝撃を与えた言葉はない。この呼びかけは、外部の社会や家族や自我を解体する力をもつと共に、寺山自身の文学から演劇に至る創造的精神に深く結びついていた。演劇集団「天井桟敷」の若者たちと寺山が記録した、「家出」をめぐる傑作ドキュメント。
目次
家出論
家出の手記
われらにとって家出とは何か
二つの世代
北川美代子の家出詩集
犯罪グループ青山宏の生活と意見
家出愛唱歌
戦後歌謡曲にみる家出の歴史
家出少年少女への62の質問
脱出願望
付録 実用的家出案内