内容説明
近代の黎明期を生きたルネサンスの人びとは、独特の輝きをもって、後世の人びとを魅了してやまない。ボルジア家の人びとも、また例外ではない。そのひとりルクレツィアは、美貌と悲運の生涯ゆえか数々の創作のテーマとされてきた。悪女といわれ、淫蕩な女とみなされてきたこの絶世の美女に、作者は新たな解釈を加え、魅力あふれるルネサンス女性の一典型として、新しい女性像を創出する。
目次
第14章 天鵞絨のマント
第15章 還らざる冬
第16章 チェーザレの進撃
第17章 マジョーネの叛乱
第18章 詩人の恋
第19章 かくて、怒りが
第20章 崩壊への道
第21章 ふたつの悲劇
第22章 チェーザレの脱獄
第23章 最後の闘い
第24章 孤立無援
第25章 恋と死と
第26章 運命の日