河出文庫<br> 祈ること―出家する前のわたし

河出文庫
祈ること―出家する前のわたし

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  • サイズ 文庫判/ページ数 233p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784309402550
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

あの決断、あの懊悩、あの出逢い、あの別離…。四国徳島の吉野川流域で過した少女時代から、家族・肉親からの出奔、放浪の日々、父親との断絶、男たちとの愛と別れ、そして何よりも文学へのやむにやまれぬ情熱に貫かれた我が半生―。あふれる黒髪を截り、仏の道に導かれて尼僧となるまでの、孤独で危うくしかも激しく燃えつづけた波瀾の歳月の真実を赤裸々に伝える、自選エッセイ集。

目次

巻頭書き下ろしエッセイ 出家以前の私
昏き闇より―わが回心の記
恋の重荷
世外
放浪について
残された夢
年末行事
途上
失われた日々
烈しい生と美しい死を
「祇王寺日記」
道元と私
流域紀行―吉野川
未知の招き
比叡万緑
大原の尼僧
すててこそ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

18
出家前の随筆選集。出家の動機を<私は疲れていたのだと思う。心にも五十年生きてきた垢がたまり、欠陥も錆び、ペンもまた錆びているような気がしてきた。一度心も血管も、ペンも洗い直し、新鮮になって出直したいという願いがいつの間にか心の中に降りつもっていた>と書く。この心境わかります。「昏き闇より」に<正法眼蔵の歯切れのいい文章に魅せられた。それは声に出して誦する詩のようであった。私は聖書は今でも現代語訳は読む気がしなくて、旧い訳のままで覚えている>とある。全く同感。「伝道の書」を「コレヘトの言葉」なんて未だに……2019/11/18

澤水月

0
900121

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