内容説明
天孫降臨の地・宮崎県の高千穂、飛騨の国の秘密、山の伝承などを探る日本史再発見の旅。敗戦後まもない昭和20年代の後半、明治以来のタブーに敢然と挑み、今日の古代史ブームの端をひらいた安吾の先駆的な業績を、未発表原稿・未刊行論考をも収めて編集した、好評の『安吾新日本地理』に続く歴史三部作完結篇。
目次
歴史探偵方法論
安吾新日本風土記
飛騨の秘密
日本の山と文学
鉄砲
ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格
安吾武者修業馬庭念流訪問記
桐生通信
回想 書かれなかった安吾風土記〈高知県の巻〉
解説日本の文化の源流に向かって
安吾日本風土記・坂口安吾年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
66
我ながらどうかしているほど坂口安吾ばかり読んでいる。これだけ毎日のように読んでも安吾全集全体の3分の1も読んでいない。いかに坂口安吾が多量に文章を書いたか呆然とする。この本(この版)は良い本で、新日本風土記の編集者・竹内一郎による『回想 書かれなかった安吾風土記〈高知県の巻〉』が載っていて、当時の安吾の偏屈振りが伺える。『新日本地理』の「飛騨・高山の抹殺」の元版『飛騨の秘密』も載っているが、こっちの元版の方がよっぽど良い。差別問題に抵触している為、巻末に丁寧なフォローがあるが、安吾に差別意識は全く無い。2019/11/23
gibbelin
2
「薬売り」と「毒消し売り」は違うんですなあ。先生のホームは古墳の豊富な群馬であって、「馬庭念流訪問記」「桐生通信」なんかもおもしろい。2016/04/28
ハイディ
0
日向 高千穂、越後 2018/06/24