内容説明
生涯の師・漱石先生を通して知り合った芥川。早くに百〓の文学に注目した芥川。友情を結び援助を惜しまなかった芥川。夭逝した芥川を偲び、生涯にわたりその知られざる面影を伝え続けた追憶と鎮魂の絶妙の交友録―他に、豊島与志雄,鈴木三重吉、菊池寛、田山花袋など先輩、友人文士等の様々のエピソードを収める。芥川による百〓スケッチ3点、百〓随想2篇を併録したユニークな魂の交響曲!
目次
竹杖記
湖南の扇
河童忌
猪の昼寝
官命出張旅行
門衛
芥川教官の思ひ出
白浜会
亀鳴くや
黒い緋鯉―豊島与志雄君の断片
四谷左門町
「百鬼園日記帖」より
推薦文2篇
花袋追慕
非常汽笛
鈴木三重吉氏の事
花袋忌の雨
大朝顔「鬼苑漫筆」より
狗に類する抄
ノコりノコらず
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
4
追悼・随筆で盟友芥川描いた筆まとめ。特筆点は「芥川からの百閒」収載、よく知られたグルグル渦を鼻から出し分裂する図・菊(百閒作品オマージュ)・酒の似顔絵3点全点。双方の筆で残されている百閒の借金のため芥川が尽力する逸話のまさにその用談中、芥川が走り書き百閒に渡した絵(自死は決意され経済的援助の意もあったか)で、借金成立の帰途すぐ債鬼に取られぬよう弟子に預けていた。冥途などの熱い推薦文もあり関係エモさ伝わる。出来れば百閒の芥川モデル小説「山高帽子」も入れてほしかった。ほか鈴木三重吉、豊島與志雄などの追悼・随想2024/01/22
kera1019
1
芥川龍之介をはじめ、漱石山房の鈴木三重吉、豊島與志雄など、その付き合いを読んでると人好きな百けん先生の人柄が滲み出ててホノボノ。温かい読後感が気持ちいい。2013/06/19
澤水月
1
921001
905
0
芥川関連の寄せ集めで、どれもどこかで読んだことのあるようなのばかりだった。2016/06/13