出版社内容情報
“小商い“の一形態としても注目を集める小出版社。独立を志向した9人の、個性豊かな発想とその道のり、奮闘をリアルに綴る。
内容説明
今日も人に会い、本を作る。明日もきっと、どうにかなる。港の人、赤々舎、ミシマ社、土曜社、タバブックス…彼らの個性豊かな発想と道のり、奮闘をリアルに綴る。
目次
第1章 ひとりだからできること(小さい書房・安永則子;土曜社・豊田剛;港の人・上野勇治;スペシャル・インタビュー 詩人・谷川俊太郎)
第2章 地方での可能性を拓く(ミシマ社・三島邦弘;赤々舎・姫野希美;サウダージ・ブックス・淺野卓夫)
第3章 信じる“おもしろさ”を貫く(ゆめある舎・谷川恵;ミルブックス・藤原康二;タバブックス・宮川真紀;インタビュー トムズボックス・土居章史)
第4章 つながりをも編む(島田潤一郎(夏葉社)
石橋毅史(ライター)
内沼晋太郎(ブック・コーディネーター))
著者等紹介
西山雅子[ニシヤママサコ]
1970年生まれ。美術雑誌、児童書出版社の編集職を経てフリーランスに。おもに絵本の出版企画・編集・執筆等の活動をしている。絵本と芸術書のひとり出版社「月とコンパス」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
67
小規模な出版社を立ち上げた方々の声を記録したもの。比較的メジャーなところから今回初めて知った出版社さんまで、バラエティーに富んだ取り上げ方をしている。小規模ならではのフットワークの軽さやチャレンジのしやすさ、これからの出版流通の在り方など読みながらいろいろと考えた。大事なことはオリジナリティとクオリティ、そしてどんな本を手掛けていくかというスタンスなのだろう。魅力的な本を出していれば、だんだんと仕事がまわってくる。そうやって育てていく過程が苦労に満ちているとは思う。2021/08/21
K1
17
「ひとり出版社」の形態もさまざまーひとりひとりがそれぞれに違うのだから、当たり前なんですけど。さらに媒体、取次なども変わってきているし、コロナの影響もあるしーでも、この本を届けたいというのは共通していて、この思いがなくならない限り、本にまつわる仕事は続いていくのだろうなと思った。2021/09/08
takeapple
15
増補版が出ていたんですね。早速図書館で借りて読みました。単に書き足しただけでなく、きちんと編集されて、再掲載を見合わせている人というか出版社さんもあります。なぜかな?廃業したわけではなさそうですね。理由も知りたいなあと思います。再掲載されているところは、5年経ってそれぞれがどうなったか書いてあるのが面白いし、さらに著者の西山さん自身がひとり出版社を始めていたとは、びっくりしましたが、まあ当然なのかなあ。韓国と台湾で翻訳されたのもすごいなあ。コロナの影響もきちんと触れられています。今後も目が離せません。2021/10/18
Koji Harasawa
5
本のつくり方も流通も、本屋も変わってきている。常に変わっているのだろうけれど、ここ数年一気に変化が訪れている気がする。現場にいる人たちの(主につくる人)声。みな真剣に本をつくる。私も真剣に一冊一冊を売りたいし、つくる人にも、なりたい。2023/11/08
きょうたん
2
初版後10年経って、同じ人々にインタビューしているところがとてもよかった。2021/10/14