出版社内容情報
三遊亭円楽、古今亭志ん朝、立川談志、春風亭柳朝、柳家小さん…芸能生活55年の好楽が、数々の名人たちとの記憶を語る。
内容説明
だから、昭和の落語はおもしろい!黄金時代を生きた名人たちの知られざる一面がいま、よみがえる―。“昭和名人たちから最も可愛がられた”好楽による古き良き時代のとっておきの落語界裏話。
目次
八代目林家正蔵
林家三平とこん平とたい平
立川談志
古今亭志ん朝
五代目三遊亭円楽
五代目春風亭柳朝
七代目橘家円太郎
二代目古今亭甚語楼
四代目柳亭春楽
四代目古今亭志ん好
古今亭志ん五
九代目入船亭扇橋
九代目桂文治
五代目柳家小さん
八代目橘家円蔵
笑福亭仁鶴
上方落語の四天王
笑福亭鶴瓶
八代目桂文楽
四代目三遊亭小円遊
六代目小金井芦州
三波伸介
著者等紹介
三遊亭好楽[サンユウテイコウラク]
本名・家入信夫。1946(昭和21)年8月6日、東京・東池袋生まれ。1966(昭和41)年、八代目林家正蔵(のちの彦六)に入門。前座名は林家のぶお。1971(昭和46)年、林家九蔵で二つ目。1981(昭和56)年真打ち。師匠没後、1983(昭和58)年、五代目三遊亭円楽に入門。三遊亭好楽を名乗る。1979(昭和54)年に「笑点」大喜利メンバーに。途中、四年間のブランクを経て現在に至る。長男は三遊亭王楽(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gtn
27
笑点の司会が円楽の頃、あまり冴えなかった著者。師を前にしたら誰でも委縮するだろうと何となく思っていたが、当時の思いが記されており、想像通りだったと得心が行く。だが、著者をいったん降板させた師の苦悩、再び登板させた師の愛情も著者は十分理解しており、その師弟愛が美しい。その他、志ん好や、兄弟子柳朝、九代目文治、小円遊等、故人のエピソードも豊富。特に、七代目円太郎や二代目甚語楼、四代目春楽等、忘れ去られようとしている噺家と、著者前座時代、時を同じくしていたことに驚く。2022/06/28
アカツキ
13
「笑点」の個性豊かなメンバーの中で控えめなピンクの人。と思っていたけれど、師匠方から愛される人たらしの吞兵衛さんだった。各人の話も面白いけれど、奥様方のエピソードが印象に残る。特に好楽さんの亡き妻とみ子さんは大人物の感アリ。本質を突く鋭さと誰が相手でも怯まない豪胆さを持ちながら、一方で人ウケしない個性の強い人を温かく迎え入れる優しさと真っ向から受け止める誠実さがある。こりゃ誰もかなわないだろうなぁ。格好良い女性で憧れる。2022/02/03
スプリント
10
本人が語らないと表にはでない楽屋話。 興味を惹かれるエピソードが多かった。 笑点の座布団運び山田君への辛辣な評価が意外だった。 意識して笑点をみると山田君の挨拶のとき好楽師匠だけ仏頂面していることが多いことがわかった。2022/04/09
kaz
3
好楽に関する部分にさほど関心は無いのだが、名人と言われた人のエピソードはやはり面白い。図書館の内容紹介は『昭和の落語はおもしろい! 黄金時代を生きた名人たちの知られざる一面が、いまよみがえる-。三遊亭円楽、古今亭志ん朝、立川談志、春風亭柳朝、柳家小さん。芸能生活55年の噺家・好楽が、数々の名人たちの思い出を語る』。2022/04/16
えむしお
2
笑点でもお馴染み三遊亭好楽の落語エッセイ。師匠正蔵をはじめとする昭和の大名人に関するエピソードが面白おかしく描かれており、あっという間に読了することができました。弟子である好の助の襲名問題について、怒りを腹に納めそれを笑いに変えた師匠好楽のすごさを認識するとともに、根岸の横暴についてとんでもない話と改めて認識したところです。 それにしても先代正蔵(彦六)には多くの弟子がおり、弟子である柳朝や木久翁、好楽も数多くの優秀な弟子を育て上げており、想像以上に凄い一門かもしれません。一読することをおすすめします。2022/08/20