出版社内容情報
未登のために百名山に選出できなかった山を中心に、ニペソツ山、石狩岳などその後登った50名山の紀行。没後50年記念復刊。
内容説明
ここにもすてきな山がある!「ただ私はそれらの山を眺めただけで、実際に登っていないという不公平な理由で除外したことは、それらの山に対して甚だ申しわけない」と名著『日本百名山』の後記に書きつけた深田久弥が残した、北はニペソツ山から南は桜島山におよぶ50の名峰紀行。「春雨の山」を追補。
目次
礼文岳
ピヤシリ山
音更山と石狩岳
ニペソツ山
暑寒別岳
芦別岳
ニセコアンヌプリ
チセヌプリ
駒ヶ岳〔ほか〕
著者等紹介
深田久弥[フカダキュウヤ]
1903‐1971。石川県大聖寺町生まれ。小説家、山岳研究家。東京大学哲学科中退。1933年、川端康成や友人の小林秀雄らと『文学界』創刊。国内のさまざまな山岳を踏破したにとどまらず、戦後、ジュガール・ヒマール探査なども行う。代表作『日本百名山』は読売文学賞受賞。『ヒマラヤの高峰』はヒマラヤ登山の必読書となる。またシルクロード研究でも知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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山猫
17
100名山に入らなかった、入れられなかった50座について。長さがまちまちである分、かえって100名山よりも思いのほどがよく伝わってくる。ところで、登山家というのはなぜあれほど、自力・徒歩登山に拘るのだろうか? 文明の利器であるケーブルカーだろうがロープウェイだろうが、あるものは活用すればよいと思うのだ。何もかも自力でというのなら、先人が設えてくれた鎖場の鎖だって使わずに、自分でハーケンを打ち込みながら登るべきなんじゃないのか? その辺りが釈然としないのも、深田久弥を好きになれない原因だろう。 2021/05/10