それでも世界はサッカーとともに回り続ける―「プラネット・フットボール」の不都合な真実

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  • サイズ B6判/ページ数 228p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309279077
  • NDC分類 783.47
  • Cコード C0075

出版社内容情報

ワールドカップとチャンピオンズリーグを頂点として一つに統合されてゆくフットボール世界。その現在と未来を俯瞰的に描く。

内容説明

肥大するマーケットに絡む国家予算レベルのグローバルマネー。市場原理の名のもとでエスカレートするインモラルな取引の光と影。商品としてのメガスターの周囲に蠢く代理人と投資ファンド。日常のスペクタクルを脅かす新時代の八百長とウルトラスの存在。ワールドカップからチャンピオンズリーグ、そして各国リーグまで、この星で最も愛されるスポーツの「現在」と「未来」―。

目次

第1章 FIFAゲートとワールドカップの未来(FIFAゲートの勃発;すべては2010年12月2日に始まった ほか)
第2章 クラブ資本のグローバル化(ミランとインテル、中国資本の傘下に;EU外資本がグローバル化を加速する ほか)
第3章 クラブ市場のグローバル化(R・マドリーは世界最強のスポーツエンタメ企業;メガクラブの競争力を左右するグローバル市場 ほか)
第4章 グローバル化の歪み 膨張する移籍市場と債券化するサッカー選手(移籍市場混迷の象徴としてのネイマール移籍トラブル;移籍市場から利益を吸い上げる「第三者」 ほか)
第5章 サポーターの現在と未来(ゴール裏の数千人とTVの前の数億人;ウルトラスと暴力、そして極右とのつながり ほか)

著者等紹介

片野道郎[カタノミチオ]
ジャーナリスト・翻訳家。1962年、仙台市生まれ。東京都立大学人文学部卒。1995年よりイタリア、ピエモンテ州アレッサンドリア在住。海外サッカー専門誌を主な舞台に、ピッチ上で起こる純スポーツ的な事象にとどまらず、その背後にある社会・経済・文化にまで視野をひろげて、イタリアサッカー、欧州サッカーの魅力と奥深さを多角的に伝えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

7
熱狂がこだまするスタジアムの光景は、世界の経済動態と密接につながっている。貧富の差、ブランド戦略、国家政策…もう「裏がある」というよりは、剥き出しだから無視できないという様相だ。▼この本では触れられていないが、W杯開催国では外国人労働者の劣悪な待遇も問題になっている。グローバル化の進展がもたらした歪みは、あちこちにある。これからもただ試合で盛り上がるだけでなく、サッカーを通して幅広い分野を学んでいきたい。2018/05/05

サンフランちんすこう

1
国家はサッカーが持つソフトパワーに注目してW杯開催を巡る仁義なき戦いを繰り広げたり、外国資本はヨーロッパのクラブチームを買収してビジネスチャンスを見つけ、代理人の世界では選手を移籍させて得る金額だけではなく自らクラブチームを持つものまで現れた! とっくの昔にフットボールは純粋なスポーツではなく、株式や債券が飛び交うウォール街のようなマネーゲームの場になってしまった。 コロナ禍になった現在、私たちが思いもしなかったフットボールの金儲けが出てくるのだろうな…2020/12/24

schumpeter

0
現代のサッカーを社会と経済の観点から説明した待望の書。ミランは市場のグローバル化に今でさえ乗り遅れているので、このまま時間を浪費していると永遠にトップに戻れなくなるかもしれないですね……2017/12/30

湘南☆浪漫【Rain Maker】

0
今は禁止された、サードパーティオーナーシップのことが載っていて非常に勉強になった。 選手の保有権をクラブや本人ではない第三者が持つシステムなんだけど、第三者は選手の移籍で発生する移籍金の保有権を有する、と。 契約満了だと移籍金がが生しないから旨味はないけど、移籍させればそれだけ利益が上がる。 不思議な移籍が当時多かったのはこういうことなんだろうね。2022/05/12

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