内容説明
1990年代に行われた貴重なトークを完全掲載。イラスト&解説文も多数収録。単行本未収録マンガ「わたしのデビュー時代」12ページ掲載。
目次
第1章 中島らも―恐怖の快感
第2章 夢枕獏―小説をマンガで描く愉しみ、マンガ化してもらう悦び
第3章 森博嗣―創作のきっかけは萩尾作品
第4章 氷室冴子―空想からの発想
第5章 ささやななえ―マンガ今昔物語
第6章 巖谷國士―マンガ独特の体験
第7章 東村アキコ―私の人生を変えた萩尾作品
著者等紹介
萩尾望都[ハギオモト]
1949年、福岡県生まれ。1972年より連載が始まった『ポーの一族』は、少女漫画界の歴史を変える作品として現在も語り継がれる名作。以後、SFやファンタジーなどを巧みに取り入れた壮大な作風で唯一無二の世界観を表現。『ポーの一族』『11人いる!』で第21回小学館漫画賞(1976年)、『最酷な神が支配する』で第1回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞(1977年)、『バルバラ異界』で第27回日本SF大賞(2006年)、紫綬褒章(2012年)など、受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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moyo
35
今回も読みごたえがありました。もうデビューから20年以上たった時点での対談なので、いままでを振り返る話題もあり、しかしそれもまた今から20年ほどまえの対話であり…。巌谷氏との対談は本の三分の一を占めるほどの分量でしたがいろいろな漫画表現についての話題が出ていて面白いです。東村アキコさんの漫画の描き方の話はけっこうびっくりしました。なんかこう、新しい時代の漫画家さんという感じを受ける<私が古いのか?(笑)2012/11/30
はるき
30
図書館本。氷室冴子さんの検索でヒットしたので読んでみたんだが、凄く豪華な対談集だった。萩尾先生は今も昔もトップランナーだが、近著よりも「ポーの一族」とか「トーマの心臓」が好きだな。2016/08/14
ぐうぐう
25
萩尾望都対談集第3弾は1990年代編。小説家達とのトークも読み応えがあるが、本巻の白眉は巖谷國士との対談だろう。巖谷の造詣深い少女漫画への理解は、シュルレアリスムの観点から読み解かれることで、新鮮かつ説得力に満ち、さらには萩尾の深層心理を炙り出すカウンセリング効果をももたらせていく。それに対し、ささやななえとの対談は、懐かしい時代の思い出話に花が咲き、愉快で楽しい。続刊も決定しているようで、嬉しいぞ!2013/02/14
G-dark
18
夢枕獏先生、森博嗣先生、氷室京子先生といった豪華作家たちと萩尾望都先生が行った対談をまとめた本。お互い著名な作家同士とあって、どの方との対談からも、創作にあたっての苦労や喜び、自分の作品に迸る情熱、他のクリエイターへの関心といったことがひしひしと伝わってきます。2023/07/22
小鈴
18
ささやななえに会いにわざわざ芦別まで萩尾望都が来ていたとは。巌谷國士との対談がまマンガのコマ割りまで切り込んで話しているのがよい。岩館真理子を萩尾、大島に続く存在と語るがこれば謎めいているので別の機会に。。。と会話が途切れたがもっと聞きたかった。あと、マンガ家をやめろと言っていた両親のことは知ってたが、母親が朝ドラゲゲゲの女房を見て漫画の仕事が分かったといい、取材記者に対して反対したことはないとコメントしたり、望都母はスゲーわ、やっぱり。2013/12/18