内容説明
『西遊妖猿伝』『妖怪ハンター』などの代表作に加え、描き下ろし3点、未発表20点含む全140点の美麗イラストを完全掲載。諸星大二郎みずからが厳選した「自選画集」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Vakira
18
諸星大二郎の初の画集。1970~2012 の42年分。懐かしか~。シュール&エロチックでいいわ~2015/01/18
ぐうぐう
15
生前、手塚治虫は諸星大二郎にあからさまな嫉妬を公言していた。諸星の、その独特なタッチについてである。自分にも描けると思えば手塚は、新人でもライバル心をメラメラと持ったが、逆立ちしても敵わないという相手に対しては、正直に憧れを口にしたのだ。本画集のあとがきにおいて諸星は、40年前と絵が変わらない、上達が見られないと嘆いているが、その変わらなさが諸星の凄さなのだろう。自身の言う「不熟」こそ、手塚が嫉妬した正体だ。2012/10/30
あさひ
14
どれもじっくり見たことがなかったので大判でみれるのも良かった。昔は諸星大二郎の絵が少し苦手だったけど今では大好きさ。2020/08/22
よしゆき
10
巨匠諸星大二郎氏の意外や初画集。カラーページは作品としてお馴染みなものが多く載っていて、目新しさはそれほどないのだが、モノクロページのラフ画などの未発表の作品が観れるはファンとして嬉しい。本人曰くいろいろかき集めたものらしい。自分の画力について、昔は二十年三十年もやり続ければ、自分でも驚くくらい上手くなっているだろうとおもってたが、四十年やってもそう変わった気がしない、と自虐的なコメントをされているが、それは彼が「諸星大二郎の絵」としてアイデンティティを若いうちにほぼ確立していたのだとファンなら思うはずだ2012/10/30
魅乃乎minoco19860125
9
“みんな、その神様を拝むけれど、じゃ、果たして、その神様は、ほんとに私たちが思っているような善良で私たちの味方なのか?その神様は理性的なのか?”と、突き付けてくるような諸星大二郎先生の短編集たち。結局、神様だ仏様だ神秘的な存在だ、言ったところでそれは私たちの都合のいい解釈で、本当の神様の実態など私たちが思ってるような、そんな生優しい存在とは、限らないかもな。山岸凉子先生の怖い短編集も似たようなことを突き付けてくるような感覚がある。