まっくら、奇妙にしずか

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  • サイズ A4判/ページ数 24p/高さ 22X31cm
  • 商品コード 9784309270296
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0071

内容説明

いつの話なのか、どこの話なのか、いつかどこかで起こりそうな、雲をつかむような話。不思議な男は、きょうもどこかで漁りをつづけている―ブラティスラヴァ世界絵本原画展グランプリ、レーゼペーター賞、トロイスドルフ絵本賞2席など、数々の賞を受賞。

著者等紹介

トゥルコウスキィ,アイナール[トゥルコウスキィ,アイナール][Turkowski,Einar]
1972年、ドイツのキール生まれ。高校卒業後、舞台美術を勉強。その後ハンブルク応用科学大学に入学、イラストレーションの講座を受講した。『まっくら、奇妙にしずか』は、卒業制作として作られ、「レーゼペーター賞」「トロイスドルフ絵本賞2席」などドイツ国内の絵本賞を受賞し、さらには2007年、スロヴァキアの首都で2年に一度開催される世界最大規模の展覧会「ブラティスラヴァ国際絵本原画展」でグランプリを獲得した。ドイツ人としてのグランプリ受賞は、史上二人目という快挙

鈴木仁子[スズキヒトコ]
1956年生まれ。名古屋大学文学部卒業。現在、椙山女学園大学国際コミュニケーション学部准教授。2003年、優れたドイツ語翻訳者に贈られるドイツ連邦共和国レッシング翻訳賞を『アウステルリッツ』(W・G・ゼーバルト著、白水社)で受賞。ほかに訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nuit@積読消化中

109
読トモさんが読まれていて、予備知識なしにタイトルに惹かれて手に取りました。緻密で繊細かつ圧倒的な画力に驚きました!あとがきで「1本のシャープペンシル。3年間を要し、400本の芯を消費して制作されたそうだ。」と書かれており納得。物語も排他的で人間の暗面が描かれており、ん?子供向け?大人向けの絵本かなと思われます。この著者の他の作品も読んでみたいです。2016/06/07

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

102
大学の卒業制作がその年の絵本賞を受賞し、国際的な絵本原画展でグランプリを獲得するという快挙。砂丘の外れに錨を下ろし、雲を捕まえて魚を降らせる不思議な『漁師』をめぐる静かで幻想的な物語。終末の不穏な雰囲気に満ちている。そして、シュールでリアルで、どこか機械仕掛けめいた絵が素晴らしい。作者はこれをたった一本のシャープペンシルで、3年間に400本の芯を費やして描いたという。制作風景を想像すると、作品世界と同じくらい背筋が寒くなる気がした。2作目『月の花』以降も同じスタイルが踏襲されている。2008年7月初版。2016/01/23

sin

83
タイトルの“まっくら”とはこの島の日常的現象なのだろうか?作者の心理的イメージなのか?物語そのものを…というより、繰り広げられるイメージ[画]を楽しませてもらった。なによりその画力は圧倒的で素晴らしい!そして独特に表現された興味深い魚たちの造詣等、視ていて飽きない。些末な事ではあるが鉛筆を使って一つの面を同じトーンで塗りつぶす技術力も巧みとしか言い様がない!2016/05/28

コットン

78
大人と子供のためのCOOLなデザイン絵本。A4横サイズにブラックな人間心理のストーリーと凝った独特のグラデーションのある鉛筆書きモノトーンの画は絵本の範疇を越えたアートだ!2022/02/08

Willie the Wildcat

77
”異”への寛容性。欲に目がくらんだ果てに待つモノ。因果応報ではあるが、そこに直接的に触れるないのがミソ。踏まえて、最後に空から降ってきた「珍しいモノ」とは何か?目を皿のようにして絵も吟味しながら、数度読み直す。頭に浮かんだのが「お金と心」。前者は労働(魚)への直接的補償であり、後者が拒絶への間接的補償。笑えない現実感が、著者の想いと願いかと推察。訳者あとがきで知る、シャープペンシル1本/3年間/400本の芯の力作!?踏まえて、今一度”鑑賞”。敬意。2021/08/08

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