いまいましい石

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  • サイズ A4判/ページ数 1冊(ペ/高さ 29cm
  • 商品コード 9784309267005
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0071

出版社内容情報

気持ちのよい風が吹く5月、リタ・アン号は海に出た。航海の途中、今まで知られていなかった島に上陸し、光を発する石を発見した。船員たちはその石に夢中になり、やがて恐ろしい変化が……。

著者
C・V・オールズバーグ (オールズバーグ,C・V)
1949年、アメリカ・ミシガン州生まれ。ミシガン大学、ロードアイランドデザイン学校で彫刻を学ぶ。彫刻と絵画は、ホイットニー美術館や近代美術館に展示されている。『急行「北極号」』で1986年度コルデコット賞受賞。ほかに『ジュマンジ』(ほるぷ出版)など多数。

村上 春樹 (ムラカミ ハルキ)
1949年、京都府生まれ。早稲田大学文学部卒業。著書に『ノルウェイの森』(講談社)、『海辺のカフカ』(新潮社)、訳書に『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)、『西風号の遭難』にはじまるオールズバーグ作品など多数。

内容説明

リタ・アン号の船長の航海日誌には、謎めいた島で発見した光る石の影響で、船員たちに不可思議な変化が起きたと記されている。そして嵐に襲われ、落雷を受け、マストが折れたとも。

著者等紹介

オールズバーグ,クリス・ヴァン[オールズバーグ,クリスヴァン][Allsburg,Chris van]
彼の描く色彩あふれるパステル画は、心打つ透明な光を放ち、神秘的で不可思議な味わいを伝えてくれる。また『ハリス・バーディックの謎』などのモノクロームの作品は、より印象深く象徴性にとんでいる。1985年、カルデコット・メダルを受賞し、珠玉の古典の仲間入りを果たすであろう作品をつくり続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

153
オールズバーグと村上春樹さん訳のシリーズの1冊でいつものよりは比較的色合いはカラフルな感じがします。物語は不思議な石を船に持ち込んだら、それが光を放ち魅せられた船員たちは猿のような状態になるがどうやら徐々にもとに戻っていきます。このシリーズはまだ読んでいないものが結構あるので楽しみです。2016/01/30

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

88
航海日誌の形式で綴られる怖い絵本。気持ちのよい風が吹く5月、〈リタ・アン号〉は出航した。順風満帆に思えた航海は、海図にない島に上陸し、そこで美しく光る石を持ち帰ったことから悪夢に変わっていく。石に魅了された船員たちに徐々に起こった変化。気がついた時には取り返しがつかなくなっていた……。セピアやモノトーンの色調が多いオールズバーグの絵本の中では明るくカラフルなトーンの作品。ところが絵の雰囲気に反して、次第に広がっていく恐怖と絶望とブラックな笑い。そして、意外な結末。翻訳は村上春樹氏。2003年11月初版。2015/02/22

キムチ27

59
色彩溢れるパステル画の技巧が素晴らしいオールズバーグ。とはいっても私自身、お粗末な感覚の持ち主なので申し訳ないけれどフーンのレベルです。ただ、内容的に、森林の鬱蒼たる道を進む絵に動物植物一切なく、無音のウソ寒い世界が広がっているのが見て取れ、水が 飲めない苦いものというところは見えない故の恐怖が。人間は横顔が解る程度のスケッチなのに、猿に変貌しての顔がくっきり描かれているのも寒気。いまいましいというより不気味な・・という訳にしなかったのは??WRETCHの語意はみじめな、不幸な、哀れな・・っていうのだけど2023/08/21

とよぽん

51
読友さんの感想を読んで。ストーリーとしては、まあ不条理な障害物の出現に翻弄される航海だったが、そこがオールズバーグなのかと妙に納得した。最後に、タイトルの邦訳に一言。この石は、「いまいましい」よりも「やっかいな」とか「おぞましい」とかの方が私はしっくりくると思った。絵はよかった。2003年初版発行だから、もう20年も前だ。2023/02/18

クリママ

45
船長の航海日誌。海図にはない島。上陸して、美しい石を船に持ってきた。そのあたりから、悪い予感が。先が気になる。やはり、不思議な物語。はっきりきっぱりした絵が怖さを形作っている。2023/10/05

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