内容説明
ロックンロールの誕生から現在にいたるまでの歩みを100+69の事件を軸に社会史とのかかわりから描いた日本で初めてのロックンロール・ヒストリーの試み。
目次
1 現代史のなかのロックンロール(1952~1954年ロックンロール誕生―人種の壁を越えて;1955~1957年ロックンロールの黄金時代と公民権運動;1958~1960年ロックンロール排斥と消えたヒーロー;1961~1963年ロックンロールのポップ化と公民権運動の進展 ほか)
2 ロック50年史・年表&事件簿(1950年代/年表;1960年代/年表;1970年代/年表&事件101~133;1980年代/年表&事件134~153 ほか)
著者等紹介
広田寛治[ヒロタカンジ]
現代史研究家。1952年4月16日、愛媛県松山市生まれ。横浜国立大学卒業後、東京都立大学人文科学研究科修了、文学修士。ビートルズ専門誌の編集長などを経て、現在は編集プロダクション、フロム・ビー代表。音楽誌、文化誌など幅広いジャンルで執筆・編集活動を続けている
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2023/05/01
ぷるぷる
2
一応1952~2002年までとなっているが中身はほとんど'70年で終わり。取り上げられる音楽から考えると別にロックに限ったわけではなく、大衆音楽を言い換えるべき。年代順に起こった出来事が並んでいるので時系列的に好きな音楽の背景を知るのには良いし、興味深い部分も多い。ただ決して考察が優れているわけではない。 70年以降の大衆化~商業化~衆愚化して現在のように退廃していくところまできちんとフォローして欲しいとは思いましたが、それをやると身も蓋もないアーティストが多すぎてマズイかもしれない^^2010/12/23
サトル
1
あとがきにぐっとくるような文言があった・・・「人種の壁」も「ベルリンの壁」も政治的な解決の前にロックンロールが確かに「壁」を突き破っていたのだ。ロックンロールを社会的視点から論じるのがテーマだったそうだ。確かに1960年代の公民権運動やベトナム戦争、そこから延々と続く暴動や反戦活動など、その時代に巻き起こったムーブメントをロック変遷史の中で紐解いている。これまで点の記憶でしかなかった洋楽のエピソードがたゆたう線として繋がったような満足感を覚えた。あの頃の自分がどこにいたのか、感傷に浸って読むことが出来る。2022/03/11