天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集

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  • サイズ B5判/ページ数 111p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784309265803
  • NDC分類 723.1
  • Cコード C0071

内容説明

三島由紀夫、渋沢龍彦が熱愛した孤高の幻想画家・藤野一友。P・K・ディックの文庫カバーでも知られる代表作の他、『裏窓』『風俗奇譚』などに中川彩子の名前で発表した幻の作品をも含めた、初めての作品集。

著者等紹介

藤野一友[フジノカズトモ]
幻想画家。中川彩子の名でSM画描く。1928年10月12日東京市淀橋区柏木三丁目(現・新宿区北新宿一丁目)に生まれる。46年慶応義塾大学文学部予科に入学し、48年退学。この間中野図芸社に勤務。同年文化学院大学部美術家に入学し、村井正誠に学ぶ。57~65年京浜学園(現・京浜女子学園)附属小学校図画科講師として絵を教える。63年16ミリ映画「食べた人」を製作、監督、出演し、64年国際実験映画祭特別賞を受賞。80年10月11日死去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Vakira

55
実家で本を整理している時に発見。ワォ~ 購入したの忘れてた~。藤野さんの絵はサンリオSF文庫のP・K・ディックの表紙の絵で知りました。シュールで裸女登場。裸女が在するとやっぱり生命エネルギー感じます。ディックの小説にも妙にマッチングしていた記憶。シュールだからかな。この感覚に魅かれ購入したんだなぁ~。えらいぞ過去の自分。若かったからね。って。今だって好きじゃん。うんうん 見つけてよかった。Myお宝本とします。(2017.7.30の感想)2017/07/30

yn1951jp

31
藤野一友は、元妻の岡上淑子と同じく、瀧口修造に見出され神田タケミヤ画廊でデヴューし、澁澤や三島に評価された幻想画家であり、『風俗草紙』や『裏窓』のSM画家でもあった。F・K・ディックの表紙などでおなじみの油彩画「抽象的な籠1964」や「レダのアレルギー1961」などは女性の性的欲望をテーマに彼が到達した完成度の高い独自の美しい不条理世界。一方、中川彩子の名で描いたモノクロの緊縛絵は、中世の版画風の気品を湛えて美しい情念を湛えている。女の性の不条理と情念を二つの名前で描き分けた孤高で短命な画家の美の世界。2015/08/26

デューク頭領

6
天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集 >> …この方、中川彩子の筆名で「裏窓」というSM雑誌に拷問画を描いておりました。銅版画の様なバタ臭い緻密な作風は他の画家達とは明らかに一線を画すものでした。その当時のことは「奇譚クラブの絵師たち」(河出文庫)にも一章さいて書かれています。ディックの文庫本の表紙で再評価されていたとは知りませんでした。おまけに作品集まで出ている…すでに絶版の模様ですので、古書を探してみましょう…2018/01/18

KBS

0
夢に出てきそう2011/11/20

季奈

0
戦後に軍部の規制が緩和されたことにより、1950年代のシュルレアリスム作品は独特の変化を遂げる訳だが、藤野一友はそのエポックメーカーの一人であろう。 三島由紀夫や澁澤龍彦に留まらず、瀧口修造などの著名人に認められながら、脳卒中により病床に伏してしまったため作品は寡作であるが、その一つ一つが私たちの身体に巻き付く蔦が如く、静的であり強靭な固着を促す。 彼の作品は福岡市美術館に所蔵とのことだが、展示はされていないようで誠に残念である。2020/06/06

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