ブラック・マシン・ミュージック―ディスコ、ハウス、デトロイト・テクノ

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  • サイズ B6判/ページ数 479,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309264943
  • NDC分類 764.7
  • Cコード C0073

目次

第1章 女王たちのアンダーグラウンド―DJカルチャー誕生
第2章 混乱の国―一九八〇年代のシカゴ・ハウス
第3章 ブラック・サイエンス・フィクション―デトロイト・ブラックとPファンク
第4章 デトロイト音楽研究所―デトロイト・テクノの始動
第5章 メッセージ・トゥ・ザ・メジャース―アンダーグラウンド・レジスタンス
第6章 真夜中のソウル―ドレクシア、ムーディーマン、そしてURふたたび

著者等紹介

野田努[ノダツトム]
1963年7月28日静岡県静岡市七間町の歓楽街に生まれる。1991年に編著『電気グルーヴの俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ』、1992年に共編著『クラブ・ミュージックの文化誌』、1993年に石野卓球との共著『テクノボン』(以上すべて宝島社、現在すべて絶版)、1995年1月から2000年の11月まで雑誌『ele‐king』を編集(現在休刊)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

22
今までよくわからなかったシカゴハウスやデトロイトテクノの良さがこれ読んで一気に理解できた。クラブカルチャーの快楽主義には生きる場所を奪われた黒人や同性愛者の決死の逃走の記憶が流れ込んでいること、白人的と解釈されがちなテクノの根っこには地下抵抗と宇宙への憧憬を持つ黒人文化があることを本書は思い起こさせる。歴史研究と現地調査と強い熱意が強烈な説得力と美しいロマンチシズムを生む、紛れも無い名著。言葉が主観的すぎるきらいがあるが、そのことがいっさい瑕疵になっていない。とにかく読むのが楽しくて仕方なかった。2018/02/07

1959のコールマン

14
☆5。ふと気がつくと再読している本がある。この本がそれ。楽しい時ではなく、悲しいとき、きついとき、疲れたとき、戻るところがここにある。「おまえは何故、音楽を聴く?明日を生きたいと思うからじゃないか。希望を見出し、ロマンを感じたいからじゃないのか」デリック・メイp243。「おれたちは苦闘し格闘しているやつらの音楽を作っている」マイク・バンクスp406。「創造性というのは日常生活のなかでも発揮されるものなんだ。学校や会社で教え込まれる知識で、例えば家庭内で問題があったときにそれを対処できるかい? 2019/05/14

Edo Valens

9
「デリック・メイはこのとき勝利したのだ。自分のコンセプトを曲げることなく」(p.261)近代に裏切られたデトロイトの町、その荒廃した状況の中にあって音楽と未来に希望を求め続け、現実に激しくぶつかっていった人々の物語。一人ひとりが近代や資本主義、無個性が氾濫する社会にそれぞれの音楽で抵抗し、何かしらの希望を紡いでいく。限られた人々の間の肉体と感情の解放に始まった電子音楽が、やがて全ての銀河的ソウルの解放を希求するようになる…その歴史。感情とは何か。いったい何のために人は創造するのか。そんなことを考えました。2015/02/04

tapioca

6
これは名著です。ディスコミュージックからハウス、テクノに至るクラブミュージックの歴史とその背景にある社会、文化の変化と人の想いを熱くまとめてあります。音楽に対する愛に溢れた文章、物凄い量の引用文献と音楽だけではない社会文化的背景の情報量に圧倒され、それが説得力を生みます。何故ディスコミュージックはあのように享楽的になったのか、ゲイコミュニティーからどうして生まれて、それがハウスになったのか、そしてデトロイトでどうしてテクノが産まれたのか、URの音はどうしてあんなに刺さるのか、これは読む音楽です。2016/01/10

もるもる

6
かつてテクノのマイナーっぷりにやきもきした青少年たちにささげる本。単なるマイナーなのではなく、マイノリティゆえに湧き上がる何かが生まれたのだと気づかされる。なぜブラックと表題についているのか。なぜデトロイトでアンダーグラウンドでレジスタンスなのか。どれもこれも必然だったのである。2012/01/13

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