内容説明
大人のための絵本作家として世界的なカルト・アーティストであるエドワード・ゴーリー。子どもたちが恐ろしい運命に出会うさまをアルファベットの走馬灯にのせて独自の線画で描いたゴーリーの代表作。
著者等紹介
ゴーリー,エドワード[Gorey,Edward]
1925年、シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表している。またE・リアやS・ペケットらの作品の挿画や、劇場の舞台美術なども手がけた。その幻想的な作風と、アナグラムを用いた(Ogdred Wearyなど)ペン・ネームを使い分け、たくさんの私家版も出版したために多くの熱狂的コレクターを生みだした。1960年代、70年代に精力的に刊行された作品群が、90年代に入り再版され、タワーブックスでのユーモアコミック部門のベストセラーとなり、アマゾンコムのアート本部門では上位20以内の常連となっている。本書が、雑誌・アンソロジー掲載を除き初めての邦訳単行本となる。2000年4月15日、心臓発作のため死去。享年75歳
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
236
AからZまでの頭文字を持つ子供たちの死に方を淡々と描いた絵本。子供の死にざまの絵は、残酷な描写もあり。死に方も残酷なものから、え!?と思うものまであり。私も作者の意図がくみ取れなかったのですが皆さんの感想を読み表紙絵に描かれているけれど本編に出てこない死神の意味なんかはなるほどなと思いました。2021/01/24
masa@レビューお休み中
207
この物語に合う言葉が思いつかないが、単に残酷とか、残虐という言葉では片付けたくはないと思ってしまう。なんとなくだが、残酷の中にも余韻があったり、残虐の中にも笑いが含まれているような気がしてしまうのだ。内容はAからはじまりZで終わる。Aはエイミー、Bはベイジルといった具合に少年・少女が登場する。そして、少年・少女に起きるできごとをたった一文と一枚の絵で表現しているのだ。ただそれだけのことなのに、背筋がスーッと寒くなったり、何度も読み返してしまう。なんだろう、この吸引力は。基本この手の本は苦手なはずなのに…。2014/05/08
文庫フリーク@灯れ松明の火
173
【ゴーリー誕生日読書会イベント】名前の頭文字AからZまで、26人の子供たちが次々に、淡々と理不尽な死を迎える。まさかりやひだるまには引いてしまったけれど、ゴーリー独特の線画タッチで描かれるイラスト無ければ成立しない大人の絵本。皆川博子さんの『開かせていただき光栄です』のAから始まる「解剖ソング」はゴーリーにインスパイア?【解剖ソングの一部】AはArteny(動脈)ワックスを充たせり EはEmbryo(胎児)ガラス壜で眠り JはJuice-head(アル中)酒樽で溺死 SはScalpel(外科用メス)→2015/02/02
Vakira
163
これもまた 酷いじゃない ゴーリーさん。ファーストネームの頭文字のアルファベットのAから順に子供達が不幸な事象になっていく。Kの少女は完全に殺されているが、その他は、絵本の文章が無ければ別の話に変えられるので読まずに他の物語を無理やり想像してみる。邪道だがゴーリー読む時は中和剤のタンの絵本を一緒に読むと落ち込まない。うわ~裏表紙も衝撃的!2015/03/06
紫 綺
158
大阪オフ会で読ませていただいた。こえ~~~。淡々としたシンプルな文でちびっ子たちの死因を表現。のほほんとした絵とのギャップが不気味さを増幅させるブラック絵本。2014/01/18