怪物のルネサンス

怪物のルネサンス

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  • サイズ B6判/ページ数 414p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309255101
  • NDC分類 388
  • Cコード C0070

出版社内容情報

伊藤進『怪物のルネサンス』が面白い。ヨーロッパの中世、ルネサンスの文化は、いたるところ怪物のイメージで満たされていた。教会の壁画装飾から、旅行記、自然科学書、医学書にいたるまで。なぜそれほどまでに当時の世界は怪物のイメージで溢れていたのか。当時の人間にとって、怪物とはどのようなリアリティをもった存在だったのか。怪物にどんな意味を付与していたのか.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』 254頁、より)

内容説明

ヨーロッパ中世は『怪物』の時代だった!!中世・ルネサンスの日記や旅行記、医学書や自然科学書には異形のものたちが無数に跳梁していた―。日本ではじめて体系的にまとめられた『怪物』百科。貴重な図版多数収録、決定版入門書。

目次

はじめに―怪物は跳梁する
第1章 隣人としての怪物たち―怪物のアクチュアリテ
第2章 馴致される辺境の怪物たち
第3章 怪物の類型学
第4章 怪物の両義性と凶兆への収斂
第5章 怪物たちの目覚め
第6章 怪物への新しい視線
おわりに―見世物としての怪物

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

梟をめぐる読書

2
古典古代から中世を通じて信じられていたドラゴンやスキアポデスなどの「怪物」の伝統はルネサンスの到来によって絶たれたかと思いきや、実際にはこの世紀ほど畸形や怪物に民衆が熱狂した時代もなかった。そこには畸形の誕生を悪い「予兆」として捉える宗教観や動物寓意画の伝統、嘘八百の空想航海記やゴシップ瓦版の出版などさまざまな要因が重なっていたのだが、著者はそうしたルネサンス当時の雰囲気を余すことなく伝えている。驚いたのは、主要な参考文献とされている「ニュンベルク年代記」などの翻訳が悉く日本にはないのだということ。2011/11/20

あきら

0
人文主義を産みだした「啓蒙のルネサンス期」までもがどうして無数の怪物に憑かれていたか(p18)。「怪物」は単なる否定的な意味ばかりでなく、神に生気を吹き込まれた自然の多様性とダイナミズムの徴にもなりえたのである(p240)。もちろん現代でも怪物や妖怪は人気。科学と想像力が交錯する時代がもっともこういうテーマは面白くなるんだろうな。ルネサンスのオカルト的側面が詳しくて興味深い一冊。2016/08/16

更新停止中

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面白かったけどちょっと散漫な気がした。自分の注意力が散漫になってただけかもしれない。2010/07/06

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