千年前の人類を襲った大温暖化―文明を崩壊させた気候大変動

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  • サイズ B6判/ページ数 343p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309252254
  • NDC分類 451.8
  • Cコード C0044

内容説明

かつて世界各地で何が起きたのか?南北アメリカ大陸を襲った大干ばつ、中国の洪水、インドの大飢饉…人類がこうむった苦難の歴史と、生きのびる術。

目次

温暖化の時代
「貧者のマント」
神の殻竿
ムーア人の黄金貿易
イヌイットとカドルナート
大干ばつの時代
どんぐりとプエブロ族
水の山の支配者たち
チムー王国の支配者たち
貿易風に逆らって
トビウオの海
中国的痛
静かな象

著者等紹介

フェイガン,ブライアン[フェイガン,ブライアン][Fagan,Brian]
カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の人類学名誉教授。イギリス生まれ。アフリカでフィールドワークに取り組み、初期の人類や法医考古学といった多くのテーマの著書をもつ。気候変動と人間社会の関係についての著名な研究家のひとりである

東郷えりか[トウゴウエリカ]
上智大学外国語学部フランス語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雲をみるひと

32
約1000年前の地球規模の温暖化の各地域における影響について考察した本。正直読みやすい本とは言い難く、また各論構成のため全体感が分かりにくいが、各地域で起こったと考えられる現象を様々な角度から詳細に分析していて知識欲が刺激される。2022/03/09

absinthe

17
世界の歴史、特に西暦1000年の前後に続いた温暖時代。その気候変動が如何に歴史を動かしたか説明した本。歴史というと、何々大王が何をして、税制がどう変わって、どのような条約が結ばれたかなどが延々と続き、あたかもそれが本質だと思われがちだが、大きなトレンドは大きな気候変動の影響の派生に過ぎなかったと気づかされる。歴史の本質はそれだけが本質ではないが、こういった視点は面白い。安易な温暖化防止論も根拠がおかしいものが少なくないとも思った。

yooou

8
☆☆☆★★ ブライアン・M・フェイガン四冊目です。フェイガンは好きなんですが本書はやや散漫。集中力が途切れがちな本でした。地球規模の変動で温暖化したダイナミックな動きと局所的に干ばつになったり湿潤になったりしていたローカルな動きが飛び飛びなので話についていけませんでした2015/04/06

遊未

6
「中世温暖期」というと西洋中世を考えてしまいましたが、文明あるいは地域ごとに整理されています。古代スカンディナヴィアの人たちがどのような状況でアイスランド、グリーンランド、アメリカ大陸に到達できたか、マヤがクメールが消滅してしまった訳は、チンギス・ハーンの征服は、アメリカ原住の人々、ポリネシアの状況、そして中国等々。未来を考えるための著作でしょうが、歴史ものとして読み応えがありました。2016/12/04

Akiro OUED

4
ヨーロッパを襲った温暖化が、ゴシック様式の巨大建築を可能にした。かと思えば、同時期にユカタン半島を襲った干ばつが、マヤの人に巨大なピラミッドを放棄させた。チンギス・ハーンを西に走らせたのが、草原の砂漠化だったという仮説は面白い。世界中で難民が北を目指すのは、天災が原因かも。2022/01/09

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