認知症になるとなぜ「不可解な行動」をとるのか―深層心理を読み解きケアの方法をさぐる

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309251868
  • NDC分類 493.75
  • Cコード C0047

内容説明

“ボケ”“痴呆”と呼ばれてきた認知症の人々の「心理」に焦点を当て、健常な人が「不可解な行動」と感じるさまざまな言動が、なぜ起こり、何を意味しているのか、また、どのように接していけばよいかを、ケーススタディを中心に解説。

目次

第1章 不可解な行動のメカニズム(認知症とは何か;認知症になるとどんな行動をとるのか;認知症の種類別行動)
第2章 認知症の「心」を理解する(認知症の持つ心理的な問題;求められる「共感する姿勢」)
第3章 「不可解な行動」の心理(取り繕う行為の心理;感情起伏の心理 ほか)
第4章 ともに生きていくために(どう接していけばよいのか;未来へ向けて変わりゆくケア)

著者等紹介

加藤伸司[カトウシンジ]
東北福祉大学総合福祉学部福祉心理学科教授。認知症介護研究・研修仙台センター研究・研修部長。1956年生まれ。1979年、日本大学文理学部心理学科卒業。特別養護老人ホーム生活指導員を経て、1982年、聖マリアンナ医科大学病院神経精神科臨床心理士。1993年、北海道医療大学看護福祉学部講師、助教授を経て、2000年より現職。(公職)日本痴呆ケア学会理事、日本老年社会科学会理事、日本老年精神医学会評議員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

patapon

2
どうしてそんなことを?という認知症患者さんの行動について、様々なケースから説明されている。センター・パーソンド・ケアが認知症では必要であることがよく分かる本でした。 ちょっと辛いな、と思うのは、いわゆる周辺症状が起きるのは周囲の理解不足であるとされること。認知症と診断された患者はもちろん本人ですが、本人だけでなく、その周囲の人々もケアを必要としていることを忘れてはいけない。患者さんの不安はもちろんですが、患者さんが身近にいることの不安もないがしろにしないでほしい。2015/06/05

バニラ

1
認知症の心理状態の入門書。2020/06/12

おたきたお

0
認知症を長年診て来た臨床心理士の著書。「認知症患者の立場になれば『不可解な行動』は理解できる」という共感の姿勢が貫かれている。認知症を健忘期・混乱期・終末期の3つに分け、20ケースを例示し「不可解な行動」を疑似体験させる。「最後に残るのは『感情』」という示唆は哲学的ですらある。一方で介護する側の家族は、当事者からのねぎらいがなく、周囲の無理解に孤立を深めるために、半数の家族でうつの症状が見られるという。「徘徊は何年も続かない。数週間で収まることもある」など介護者の閉塞感を取り除こうとしている。好著。2006/09/10

Noriko Washio (Hattori)

0
認知症の方がとる不可解な行動。 それをひとつひとつ解説している本。 その行動をとってしまう背景に、どんな思いがあるのか。 対処方法は、その人それぞれであり、状況にもよる、ということだが、いくつかのパターンを知っておくだけでも心のもちようが違ってくるのではないかと思う。 いざという時のために、理解を深めるために、 そしてケアする人のために、読んでおいていい本だと思う。2015/08/03

okatake

0
20のケースを中心として、認知症で見られる「不可解な行動」について、なぜ生じるのかをわかりやすく説明してくれている。入門編としてはとてもわかりやすい。ケアなど日頃認知症患者と関わり始めた方にはおすすめ。2013/09/16

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