オウムガイの謎

オウムガイの謎

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309250748
  • NDC分類 484.7
  • Cコード C0045

内容説明

「生きた化石」の謎に挑む驚異の科学ノンフィクション。自然が作り出したもっとも完璧なデザインのひとつ螺旋形。古生代からその姿を大きく変えることなく現代に生き続ける、神秘の生物・オウムガイの謎にみちた生態を深海に追う。

目次

第1章 初期の航海
第2章 太平洋の大海原で
第3章 オウムガイの観察
第4章 オウムガイ類の浮力について
第5章 オウムガイの寿命
第6章 実証された成長率
第7章 浮力調節の役割
第8章 オウムガイの垂直移動
第9章 オウムガイは何種類いるのか
第10章 待望の受精卵
終章 一九八七年、フィリピン諸島

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やっさん

15
昔何かの書評で読んで、興味がわいた本。アリストテレスの著書にも載っていた生物の生態は謎に包まれていて、どうやって浮力を調節しているのか、隔室はどのように形成されるのか、成体になるのにどれくらいの時間がかかるのか…等々の謎が一つ一つ解明されていくオウムガイ研究の歴史をつづった本。広義では「生きた化石」ではあるけれど、シーラカンスのように太古から同じ種が生き続けているのではなく、化石が残っている種と源座音の種は別物なので狭義では生きた化石ではないとか。あんな殻があっても捕食されるのね。2021/01/17

まんぼう

3
海を漂うヘンテコ生物オウムガイ。その姿に海で遭遇するのを夢想していた子供のころを思い出したのだけれども、捕獲はおろか発見するだけでも命懸けだという。再燃しかけた夢は一瞬で消滅した。人間が海の表面で暴風、荒波、サメ、政情不安に翻弄されている中でオウムガイがゆらゆら深海と浅瀬を行ったり来たりしている様子がドラマチックでとても面白かった。空洞の隔室と液体に満たされている隔室が浮力と水圧をどのように処理しているのか。成長や繁殖はどのように行われていくのか。発信器を付けての追跡の場面がなんか可愛いくて印象に残った。2024/03/17

しんかい32

3
オウムガイの生態が研究者たちによって明かされてきた歴史を、専門家が自身の経験を交えて書いた本。中でも浮力を得る仕組みの解明にかなりのページ数が割かれている。とにかく深海を主な生息域とする生物だけに研究も大変。オウムガイをとらえるわなを仕掛けてたダイバーがサメに食われた話などがさらっと書いてあったりしてビビる。知能が高く(まあタコに近い生物だしね)、寿命もかなり長いなど、読んだ後では相当オウムガイのイメージが変わった。ひたすらオウムガイのことしか書いてないのでちょっと疲れたけど、けっこう面白い。2010/12/08

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