出版社内容情報
平等を巡る現代の様々な軋轢を、「人間」と「動物」の闘争として描き出し、政治思想をポスト・ヒューマン時代へと刷新する衝撃作!
内容説明
女性、人種、障害者、幼児、難民…マイノリティをめぐり噴出する現代の矛盾と軋轢を、政治/経済/社会/文学における「人間」と「人間ならざるもの=動物」の闘争過程として劇的に描き出し、人間概念の揺らぐAI=ポスト・ヒューマン時代にその境界線を根底から撃破する、気鋭による政治=思想の新地平。
目次
Prologue 超過する動物たち
二〇一七年の放浪者
1 動物(動物たちの棲むところ;動物保護区の平和;精神は(動物の)骨である
獣たちの帝国
黙示録的な獣たち
猿まねと生)
2 権力(言説の騒乱;「路地」の残りの者たち;芸術・大逆・システム;私生児の機械)
Epilogue 犬のような批評家の肖像
著者等紹介
石川義正[イシカワヨシマサ]
1966年生まれ。文芸評論家。慶應義塾大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mstr_kk
7
前著もそうでしたが、著者が自分の世界に浸りきっていて、ハマる人にはたまらないのでしょうが、僕は正直、うんざりしました。自説を展開するためにあらゆるところから引用を展開しまくる手法に、古くささとマッチョさを感じます。もっと簡潔に書けないか、わかりやすく書けないかを突き詰めないと、思考が練れていかないのでは?2020/03/04
chiro
1
著者の現代の知を網羅する思想、文学についての批評の眼差しの深さと広さに圧倒された。2020/11/26
URYY
1
中上論、1994批評空間「中上健次を超えて」の柄谷報告、石毛芳久と中上の連関を文字どおりあるいは、疑いなしに導入しすぎでは? 中上と石毛説の距離は慎重にはかりたい。鎌田論との関係は?2020/03/04