生命と現実―木村敏との対話 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309247946
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0011

出版社内容情報

精神科医であるとともに世界的な思想家である木村敏が気鋭の哲学者を前にその思想の核心と軌跡を徹底してあきらかにした名著を増補。

木村 敏[キムラ サトシ]
1931年旧満州生まれ。京大教授。精神病理学。『自覚の精神病理』『時間と自己』他。

檜垣 立哉[ヒガキ タツヤ]
1964年生まれ。大阪大学教授。著書に『ドゥルーズ-解けない問いを生きる』(NHK出版)『生と権力の哲学』『ドゥルーズ入門』(ちくま新書)『賭博/偶然の哲学』(河出書房新社)

内容説明

その思考はいかに生まれ、いかに深められてきたのか。臨床と哲学の深みを極める軌跡を気鋭の哲学者の前に開示する木村敏による木村敏入門。名著復活。

目次

1 あいだ
2 分裂病
3 自己と時間
4 他者
5 治療
6 鬱病
7 生命論的差異
8 集団としての主体
9 アクチュアリテとヴィルチュアリテ
『生命と現実』の一〇年後

著者等紹介

木村敏[キムラビン]
1931年生まれ。55年京都大学医学部卒、61年より2年間ミュンヘン大学神経科・精神科に留学、69年より2年間ハイデルベルク大学精神科客員講師、74年より名古屋市立大学医学部教授、86年より京都大学医学部教授。その間81年ドイツ連邦共和国より第3回シーボルト賞、85年エグネール財団(スイス)より第1回エグネール賞を受賞。94年京都大学を定年退官後、2001年まで龍谷大学国際文化学部教授。2003年、第15回和辻哲郎文化賞受賞、2004年より2年間、立命館大学文学部哲学科客員教授。現在、京都大学名誉教授、河合文化教育研究所主任研究員

桧垣立哉[ヒガキタツヤ]
1964年生まれ。1992年東京大学大学院博士課程中途退学。大阪大学大学院人間科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bartleby

14
精神科医・木村敏と哲学者・檜垣立哉との対話。なかでも最も重要だと思った論点は、生命論的な文脈における"潜在性"に関するもの。ドゥルーズが『シネマ』で論じているような、"偽の潜在性"をどう位置づければよいのか。これは今は亡き木村氏に提起された宿題として引き受けたい。そうした潜在性が顕在化するとはどういうことなのか。これは彼が生涯を通じてこだわり続けた自他問題にも深く結びつくはずだ。いずれミシェル・アンリを読む必要も出てきそうだ。2022/10/26

Asakura Arata

2
生命がなぜ個体になりそれが連綿と再生消滅を繰り返していくような形態をとるようになったのかは本当に不思議である。精神症状が生体の病に対する防衛反応であるということも理解できる。ただそのことが、当事者の人たちの生活が楽になるために、どのくらい機能しているかと言ったら、ほとんどしていない。上記のことを患者さんに説いて聞かせても、楽にはならない。最近の薬物療法の盛り上がりは、このような精神病理学の当事者にとっての役に立たなさのアンチテーゼであると言っても良いと思う。治療に関しては「ラポール」の一言で片付けている。2018/11/04

ぽぽる

0
今の自分には、思弁的に過ぎる内容だった。それはおそらく、対談の相手が哲学研究を専門とする学者だったからだと思う。2024/03/23

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