ブータン―「幸福な国」の不都合な真実

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309246048
  • NDC分類 302.258
  • Cコード C0031

内容説明

この国は本当に「幸福」のひと言でくくれるのか?中国、インドという大国に挟まれた小国の生き残りをかけた戦略と、そのために20年以上も抱え続ける大きな問題を明らかにする。

目次

第1章 小国ブータンというブランディング大国
第2章 「国民総幸福」という、ソフトパワーによる安全保障思想
第3章 ネパール系の人々、ブータン南部に定住する
第4章 国籍を奪われ、難民として生きるということ
第5章 歴史の転換点で、ネパールの難民キャンプでふたたび働く
第6章 お金がないなら、知恵をしぼってエンパワーメント
第7章 ブータン難民たちの将来を見据えて

著者等紹介

根本かおる[ネモトカオル]
ジャーナリスト。東京大学法学部卒。テレビ朝日アナウンサー、報道記者勤務を経て、フルブライト奨学生として米国コロンビア大学国際関係論大学院で修士号取得。1996年から2011年末までUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員として、トルコ、アフリカ・ブルンジ、コソボ、ネパールなどで難民援助の最前線で支援活動にあたるとともに、ジュネーブ本部で政策立案、および民間部門からの活動資金の調達のとりまとめを行う。WFP(国連世界食糧計画)に広報官として出向、国連UNHCR協会事務局長もつとめた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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こつ

11
幸福な国として知られるブータン。見目麗しい国王と王妃の来日なんてついこの間のような気がしましたが、もう10年以上も経つのですね。難民問題にふれて、いかに日本が恵まれた国であるか改めて思い知りました。法律で国民として扱われていたのに急にひっくり返されたり、止むを得ず移住しようにも移住先から土壇場で拒否されたり。想像を絶する大変さです。2022/07/07

さとむ

6
国王が来日するまでブータンという国の存在を知らなかった。その後、幸せな国だという喧伝をすっかり鵜呑みにしていたけども、そうばかりでないことを本書で知る。中国とインドに挟まれた小国の悲哀と難民問題。でも、日本からは、国境という目に見えない境目で区切られた国の問題を想像することってなかなか難しな、と思った。2014/02/16

shinome

3
ブータンで民族浄化があったことを知りませんでした。UNHCRや難民についてもっと知りたくなりました。 メモ 「国民の97%が幸福」とても幸福/幸福/あまり幸福でない の三択 難民の避難生活は平均17年(UNHCR 世界難民白書) 元ネパール系ブータン人、法制定で過去に遡って国籍を奪われた 熱いハートと冷たい頭/緒方貞子元国連難民高等弁務官 共感/計算を瞬時にしないと目の前で人が死ぬ2019/09/12

takao

3
筆者は、国連難民高等弁務官事務所職員として、ネパールでブータン難民の支援活動にも従事。 ブータンはチベット系が宗教や政治を占めている。南部のネパール系住民は追われるかたち(?)でネパールへ難民として逃れている。人口60,70万人に対し、難民が10万人ほどいた。 これが不都合な真実ということらしい。 現場から報告ということで読み応えある。 また、多くの日本企業がブータン難民の支援にあたっている。 本書は、ブータン国の成立という背景から説明しており、大変読みやすい。2018/09/22

ターキー

3
「幸福な国」にこんな真実が・・・!?ってほどではなく、デスヨネー(・ω・`)って感じの内容でした。そんな誰もが幸せな国なんてある訳ないない。物事を一面から見るのは危険だよっていう。・・・個人的に、この書籍の中では、ブータンを支援している企業として紹介されているユニクロですが、最近、違う書籍で日本を食い潰すブラック企業として紹介されているのを読んだところなので、それが一番なんだかなあ、と思いました。2013/10/23

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