内容説明
旧約聖書とユダヤ教に徹底したヒューマニズムの種子を見出し、人間にとって真の自由とは何かを問う名著。
目次
第1章 序説
第2章 神について
第3章 人間観
第4章 歴史観
第5章 罪および悔い改めについて
第6章 道=ハラカー
第7章 詩篇
第8章 終章
著者等紹介
フロム,エーリッヒ[フロム,エーリッヒ][Fromm,Erich]
1900年、フランクフルトのユダヤ人家庭に生まれる。ドイツ各地の大学で哲学・社会学・心理学、ベルリン大学で精神分析学を修める。1933年にアメリカへ渡り、のちに帰化する。フロイトとマルクスに深く学び、フロイト主義者でありながらも、フロイトにおいて十分に考慮されなかった社会的・経済的要因を精神分析に導入。精神分析の理論を社会や文化の諸問題に適用した独創的思想家として注目を浴びた。1980年3月、スイスにて死去
飯坂良明[イイサカヨシアキ]
1926‐2003。学習院大学名誉教授。元・聖学院大学学長。専門は政治学・政治思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
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子供の頃から旧約やタルムードを学んでいたと述懐される(18頁)。「徹底したヒューマニズムとは、人類の一体性、自己の能力を開発し、内面的調和と世界平和の樹立に到達する人間の可能性を強調する全世界的な哲学」(19頁)。「偶像は、疎外されたかたちにおける人間の自己経験」(58頁)。偶像崇拝とは、「人間の疎外され限定された性質の崇拝」(同頁注)。x経験というのは独自概念に思える(76頁)。これは神学のレベルから心理学、精神分析学へと移行する性質があるという(80頁)。発達目標は自由と独立(101頁)。2013/12/23