内容説明
民族とは何か?国家とは何か?在日コリアン三世という揺らぐアイデンティティを胸に、世界旅行へ。そこで知ったのは、中国政府によるチベット民族に対する過酷な弾圧の実態だった。インドのチベット亡命政府でダライ・ラマ14世を取材し、中国のチベット自治区へ。2つのチベット、そこで見たものは…。ドキュメンタリー映画『チベットチベット』の監督が書き下ろした渾身の記録。
目次
Prologue チベット×日本×韓国―彼らが守ろうとしているもの
第1章 旅の始まり―大嫌いな祖国・韓国
第2章 中国そしてモンゴルへ―ダライ・ラマ一四世との出会い
第3章 香港、ベトナム、ミャンマー―国とは何か?民族とは何か?
第4章 インド・ダラムサラ―チベット亡命政府
第5章 亡命チベット人たちの証言―耐え続けた拷問の日々
第6章 ダライ・ラマ一四世―人間はみな同じだ
第7章 チベット自治区への旅―中国による支配の現状
第8章 そして再びダラムサラへ―亡命者の気持ちを味わうために
Epilogue 二年間の旅の終わり―韓国再訪と映画『チベットチベット』
著者等紹介
キムスンヨン[キムスンヨン]
金昇龍。映像作家。1968年生まれ。滋賀県出身の在日コリアン3世。97年、あてどのない世界旅行の途中、北インドのダラムサラでチベット問題を知り、持っていたビデオカメラでチベット亡命者の現状を撮影。帰国後の2001年、ドキュメンタリー映画『チベットチベット』を完成させ各地で上映活動を開始。同作は、02年・台湾国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品、04年・東京平和映画祭クロージング上映作品、05年・山形国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品となったほか、07年・オレゴンTAC映画映像祭では顧客賞(最高賞)を受賞。そのほかの監督作品に中国雲南省の山岳民族の衣装をテーマにした『雲南COLORFREE』、沖縄県北部のやんばるの森で行われた歌手UAのコンサートを記録した『心~ククル~UAやんばるLIVE』がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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