チベットチベット―在日コリアン3世が見た2つのチベット

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309244822
  • NDC分類 319.229
  • Cコード C0031

内容説明

民族とは何か?国家とは何か?在日コリアン三世という揺らぐアイデンティティを胸に、世界旅行へ。そこで知ったのは、中国政府によるチベット民族に対する過酷な弾圧の実態だった。インドのチベット亡命政府でダライ・ラマ14世を取材し、中国のチベット自治区へ。2つのチベット、そこで見たものは…。ドキュメンタリー映画『チベットチベット』の監督が書き下ろした渾身の記録。

目次

Prologue チベット×日本×韓国―彼らが守ろうとしているもの
第1章 旅の始まり―大嫌いな祖国・韓国
第2章 中国そしてモンゴルへ―ダライ・ラマ一四世との出会い
第3章 香港、ベトナム、ミャンマー―国とは何か?民族とは何か?
第4章 インド・ダラムサラ―チベット亡命政府
第5章 亡命チベット人たちの証言―耐え続けた拷問の日々
第6章 ダライ・ラマ一四世―人間はみな同じだ
第7章 チベット自治区への旅―中国による支配の現状
第8章 そして再びダラムサラへ―亡命者の気持ちを味わうために
Epilogue 二年間の旅の終わり―韓国再訪と映画『チベットチベット』

著者等紹介

キムスンヨン[キムスンヨン]
金昇龍。映像作家。1968年生まれ。滋賀県出身の在日コリアン3世。97年、あてどのない世界旅行の途中、北インドのダラムサラでチベット問題を知り、持っていたビデオカメラでチベット亡命者の現状を撮影。帰国後の2001年、ドキュメンタリー映画『チベットチベット』を完成させ各地で上映活動を開始。同作は、02年・台湾国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品、04年・東京平和映画祭クロージング上映作品、05年・山形国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品となったほか、07年・オレゴンTAC映画映像祭では顧客賞(最高賞)を受賞。そのほかの監督作品に中国雲南省の山岳民族の衣装をテーマにした『雲南COLORFREE』、沖縄県北部のやんばるの森で行われた歌手UAのコンサートを記録した『心~ククル~UAやんばるLIVE』がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金宗泰

1
川口先生、多田先生、肥後先生のチベットに関する著書を読んでからこの本を読むと、独自の文化を教授するチベットから一点、中国に統治されているという現実に引き戻され。本著を読んでいると、ただ観光地として、又秘境感味わいたさでチベットに興味があったが、どの程度中国との同化が進んでるのか、中国では藏族と定義される彼らの今の暮らしが気になってくる。著者と同じ在日韓国人として、始まり部のアイデンテティーについての考え方が全く違ってたが、最終的に自分の考えとほぼ一致したのが興味深かった。2023/03/23

RuiRui

0
在日三世が世界一周の旅であちこち回っているうちに、亡命チベット人たちに出会い、その証言やダライラマ密着取材なんかをビデオ撮影して一つのドキュメンタリーにしたお話。世界市民になろうとしただけあってかなりリベラルな筆致。別項で書いたが長野でのフリーチベットの件は僕は個人的体験として未だによく覚えている。映像を見た中国人は概ね「西蔵でこんなことがあるとは知らなかった」といいリベラル派は「でも、うちの政府ならやるでしょうね」と。。旅の最初のほうで韓国で縁戚と知り合いご馳走&豪遊&墓参りする話も興味深い。2014/03/15

kitarou

0
自らのナショナリティを探す旅がさらっと書かれている。民族と国籍、自分のアイデンティティを確認、在日を貫き、日本で暮らす道を筆者は選んだ。2010/03/31

ももこ

0
チベット問題に興味を持ったのは映画「セブンイヤーズ・イン・チベット」がきっかけだった。 チベットを訪れた時、五体投地の祈りの仕方を教えてくれた家族にガイドブックに載っていたダライ・ラマの写真をふし拝んだ後、早くしまってくれと身振りで言われたのが今だに心に残っている。 事あるごとに日本の戦時中の過ちを糾弾してくる中国。その国が他民族に何をしているのか知ってしまうと全く説得力がない。 そして在日3世の著者が徴用工問題をはじめとする日韓関係の悪化をどう見ているのか聞いてみたい。2020/02/21

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