内容説明
渡航移植は美談か、脳死はなぜ「人の死」なのか、生体間移植はなぜ許されるのか―。いま解き明かされる移植医療の真髄。
目次
第1章 移植か、透析か
第2章 生体腎移植の実際
第3章 免疫抑制薬の功罪
第4章 病腎移植はなぜいけないのか
第5章 渡航移植を美談で終わらせるな
第6章 脳死をめぐる問題
第7章 ドネーションが生まれるために
著者等紹介
相川厚[アイカワアツシ]
1951年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業後、同大学泌尿器科、防衛医科大学校泌尿器科勤務で腎移植に興味を持ち、東邦大学医学部腎臓学教室へ。その後イギリス王立リヴァプール大学病院腎移植ユニットに留学、献腎移植、膵腎同時移植の臨床に携わる。91年に東邦大学医学部腎臓学教室講師、05年同教授。この間500例以上の腎移植を手掛ける。臨床のかたわら講演会等移植医療の啓蒙活動に東奔西走、97年からは「世界移植者スポーツ大会」日本チームドクターも務める。日本移植学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2021/04/26
katta
2
臓器移植法改正が国会で難航してる中、現場はどうなっているのかを、腎移植の第一人者で脳死臓器移植推進派の意思が丁寧に記した一冊。平易でわかりやすく書かれていて問題点も理解しやすい。しかし、脳死と植物状態の違いや、脳死判定、臓器移植への説明などまだ問題は山積み。自分の意思決定だけはきちんとしておこうと決めた。2009/06/09
わい
1
日本移植学会の調査では、(日本では)妻が夫のドナーになるケースが圧倒的に多くなっているーーーー だろうなー、調査とかないのかなー、と思ってたことがドンピシャで書いてありました。まあそうだろうな!!アメリカではきょうだい間の移植が多いというのは興味深いな。「その意味では家族の絆が日本より強いのでは」とあるけど、絆、というか、日本は「嫁ぎ先が自分の家」みたいな「日本家父長制的な家意識」がつよいせいかなあ?とか、ここは少し気になるな。2020/01/31