対テロ戦争株式会社―「不安の政治」から営利をむさぼる企業

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  • サイズ B6判/ページ数 325p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309244563
  • NDC分類 316.4
  • Cコード C0031

出版社内容情報

気鋭のジャーナリストが「対テロ戦争」の利益に群がる企業とそれに癒着する軍関係者の実態を驚くべき新事実によって明かにする決定版

内容説明

民間軍事産業と軍や政府との癒着がうみだした怪物=「国防-産業複合体」の腐敗はとまらない。そのすさまじい実態を生々しく描く、気鋭のジャーナリストによる渾身の力編。国家建設の破産、基地民営化の悲惨、民間刑務所の役割、プロパガンダ戦争の深化、傭兵のクーデター、下請けスパイ会社の成長など悪夢のような最新の事例を多角的にレポート。

目次

まえがき 「一九八四年」株式会社
第1章 出稼ぎ労働者
第2章 基地の誘惑
第3章 力の投射
第4章 ダインコープ流の国家建設
第5章 富を求める軍人たち
第6章 プロパガンダ戦争
第7章 ミステリー・トレイン
第8章 雇われスパイ
第9章 データベース国家
あとがき 蛮人を待ちながら

著者等紹介

松本剛史[マツモトツヨシ]
1959年、和歌山県生まれ。東京大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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磁石

8
まずは著者の仕事に脱帽、よくこれだけ調べたものだと思う。国家の武力たる『軍』というのは、今を生きる私たちにとっては馴染み深く当たり前のものであるけど、実は人類の歴史上では『傭兵』の方が長い。娼婦の次に息の長い職業で、近代国家の『軍』の登場により一時なりを潜めたものの、現代再び蘇った。国が負うコストを減らさんがための委託事業で、それは年々増え続け委託分野も広がっている。「冷戦」の恐怖と高揚感を忘れられない人たちによって、他国の警察事情にまで自国の軍を投入するテロ戦争によって。2014/05/21

K

1
暗澹たる気持ちになった。紛争・戦争の現場で、民間の軍事企業・軍務を請け負う企業が、under the laws and regulationsではなくやりたい放題やっている実態も書かれていて、ちょっと受け入れがたいなぁと思いながら読んだ。 結局のところ、戦争は一大産業であり、そこには政治の利権ががっつりと食い込んでいて、無辜の人たちが最期を遂げる場所が、今日も誰かの金のなる木になっている、ということがちょっとだけ分かる、大変恐ろしい本でした。2012/05/30

メルセ・ひすい

1
ローマ帝国の末期のパニック状態より数段上の堕落・凋落・守銭奴・強欲帝国=USA ‘61.アイゼンハワーの基調演説。兵器製造業者とペンタゴンの高官からなるロビーイストが米国の政治を歪める! 警告! ゼニ・銭・クレイジー! 「国防-産業複合体」の腐敗はとまらない。国家建設の破産、基地民営化の悲惨、民間刑務所の役割、プロパガンダ戦争の深化、傭兵のクーデター、下請けスパイ会社の成長など、悪夢のような最新の事例を多角的にレポート。2008/12/23

Kenji Suzuya

0
軍事や治安における民間委託がいかに悲惨な結果をもたらしたか、についての実情。刑務所の民間委託に始まり、軍の兵坦業務や治安維持、果ては情報収集においてまで、「民間の方が国営よりも効率的」という建前の下に、多くの事業が民間委託され、非効率的にコストを増大させながら、成果をほとんど挙げられずにいる。その背後には、軍産複合体のみならず政治家や高級官僚をも含めた人的つながりやコネに基づいたいい加減な腐敗ビジネスがまかり通っている、という構造があるとしている。2014/09/28

ポッキー

0
戦争の最前線に株式会社がいるなんて2009/10/15

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