シリーズ・道徳の系譜
美味しい料理の哲学

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309243535
  • NDC分類 596
  • Cコード C0010

内容説明

「美味しい料理」をそれとして思考し新たな言葉を産み出すために、その糸口となり得るかも知れないような幾つかのアイディアを提供すること、本書が試みるのはそうしたことです。いかにして「美味しい料理」は創造されるのか、いかにして「美味しさ」は発生するのか、そのようなことを集中的に問う本書は、いわば「美味しさの論理」とでも呼ぶべきものに呼びかける本でもあります。

目次

第1講 磔刑図と焼き鳥―“骨付き肉”とは何か
第2講 料理の比較解剖学―“料理=折り紙”序説
第3講 “美味しさ”と“自然”―「ヌーヴェル・キュイジーヌ」のモナドロジー
第4講 「串」とその変異体―「カニバリズム」から「ピンチョス」へ
第5講 “肉”、美味しい多様体―「フライドチキン」と「焼き鳥」
第6講 “美味しさ”と速度―パスタシュッタのケース・スタディ
第7講 甲殻動物のタイプの“骨付き肉”―セザンヌと春巻
第8講 料理発生学―タコヤキとゴンブローヴィッチ
第9講 料理の個体化原理―「トンカツ」から「カツ丼」へ
第10講 料理の共生平面―フェラン・アドリアと料理の進化

著者等紹介

廣瀬純[ヒロセジュン]
1971年、東京生まれ。1997年、早稲田大学大学院文学研究科修士課程(芸術学)修了。1999年、パリ第三大学映画視聴覚研究科DEA課程修了(フランス政府給費留学生)。龍谷大学経営学部専任講師。映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ・ジャポン」(勁草書房)元編集委員。仏・映画研究誌「VERTIGO」(Images En Manoeuvres Editions)編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねこ

4
焼き鳥もサラダもパスタも焼き魚もタコヤキも天ぷらもザムザもキリストもセザンヌもみんな「骨付き肉」、らしい2017/06/20

3
映画のヌーベルバーグと比較されたヌーベルキュイジーヌと、エルブリのアドリアの料理哲学(脱構築と分子ガストロノミー)の話が面白かった。 当たり前だけど、料理も哲学的な側面があるのだと実感した次第。2016/08/17

TOMYTOMY

2
トンデモ本であるが前半は面白い。 料理という概念を解体していく。2019/04/07

ルートビッチ先輩

2
焼き鳥から串を取り去ったらそれは焼き鳥ではなくなるだろう、というところから始まる本書の語る「美味しい料理」は材料を直接(美味しく)調理することとは異なる点に重心を持つ(焼き鳥の串は鶏肉の味などに作用しないはず)。「美味しい料理」はそうした鶏肉と串の関係に現れてくる。串が肉に刺さっていることで、肉のある側面が強調されるという関係に。そうした関係が「骨付き肉構造」としてシュラスコ(これも刺さっている)や春巻(衣)、カツ丼(カツの衣、卵、ご飯)などに見出されていく。ここで当然予期されるのは、盛り付けや皿、2015/10/25

中山りの

1
料理を《骨付き肉》としてとらえその哲学的考察を展開する。半分までで断念。おもしろかったのがおもしろくなくなったので。図書館本。2018/04/07

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