内容説明
人間にとって「戦争」とは何か?2002年度ピューリッツアー賞受賞の「ニューヨーク・タイムズ」紙記者が、9・11後の、戦争を扇動しつつある世界に対してつきつける、悔恨と弾劾と警告の書。
目次
1 戦争神話というまやかし
2 ナショナリズムという疫病
3 文化の破壊
4 闘いという誘惑、戦争という堕落
5 記憶を奪われ、取り戻し
6 戦争の大義
7 生の本能と死の本能
著者等紹介
ヘッジズ,クリス[ヘッジズ,クリス][Hedges,Chris]
コルゲート大学英文学部卒業後、ハーバード大学神学部で修士号を取得。『ダラス・モーニング・ニューズ』『クリスチャン・サイエンス・モニター』『ナショナル・パブリック・ラジオ』記者を経て、1990年に『ニューヨーク・タイムズ』紙の記者に。15年間を従軍記者として世界各地に特派される。取材した戦場は主なものだけでも、湾岸戦争、イスラエル・パレスチナ紛争、ボスニア、コソボ、スーダン、イエメン、アルジェリア、ニカラグア、グアテマラ、エルサルバドルなど広範囲にわたる。現在、ニューヨーク大学ジャーナリズム学部で講師も勤める。『ニューヨーク・タイムズ』の国際テロリズム取材班として、2002年ピューリッツアー賞受賞。人権を追求するジャーナリストとして、2002年インターナショナル・アムネスティーから国際賞を受賞している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中AD
1
敵性言語の削除、期限の主張が面白い、日本だけではなかったのか。なぜ戦後ギャングが消えないと思ったらそいつらが主体とは主分かった。2014/10/07
fumi
1
今までの人生、人を殺すことを強制されたことがないということは幸せな環境に生きてきたのだと思う。洗脳教育により、仮想敵に対する恐怖を植え付け、憎悪させ、暴力による殺人を正義または仕方のないこととして正当化し、賛美するのが戦争であり、戦時体制なのかもしれない。2014/07/31
Yuto
1
凄い。僕の戦争というものに対する考えが180度変わってしまった。衝撃的で何も言えない。これが感動なのか2012/03/27
hiroe
1
映画「ハート・ロッカー」で最初に出てくる「戦争は麻薬だ・・・」の引用元。戦争をする国々のどっちが良いとか悪いとか、戦争を取材する中で出てくる様々なエピソードとかではなく、戦争そのものが人間にとってドラッグであり、一度その魅力にとりつかれてしまうと、「ナショナリズム」とかいう旗印を隠れ蓑に、いつまでも戦争に浸っていようとする風潮ができてしまうという、面白い視点で描かれた戦争本。太平洋戦争時は、正に日本も国民総戦争中毒になってたわけですが、今までそれは「日本人的なムラ社会のなせる業」と思ってたました。この本を2010/04/15
抹茶ケーキ
0
戦争は私たちの生きる退屈な世界に意味を与えてくれるという意味で麻薬のようなものであるみたいな話。話が少し飛んで全体的な主張とかはわかりにくけど(そんなものがあるのかわからないけど)すごく面白かった。2015/12/01