内容説明
海抜四千メートル級の極限の地に今も残る宗教の祖型チベットのシャーマニズム。二十年の歳月をかけてチベット仏教圏全域を踏査し、数多くのシャーマンの秘儀の内奥に立ち会った驚異の記録と映像。シャーマンたちの肉声と豊富な写真が初めて明かす、根源的な癒しのコスモロジー。
目次
プロローグ 微光を求めてシャーマンの森へ
第１章 シャーマンの世界観―ラダック・ティクセ村
第２章 聖なる着衣―ラダック・サプー村
第３章 悪魔祓いの風土―ラダック・ムルベック村
第４章 もう一つの巫系―チベット・ラサ
第５章 ポン教のシャーマン―ブータン・ジャカル
第６章 巫術の不思議―ラダック・レー
第７章 跳び回るシャーマン―ザンスカール・サラピ村
エピローグ 物語世界からのイメージ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sibafu
2
写真家によるチベット仏教圏のシャーマンへの取材と旅行記。エリアーデの『シャーマニズム』で様々なシャーマンや巫術を知ってはいたが、現代でも神憑りやエクスタシー(忘我)などの儀式が行われ、なおかつ病気治療、相談事などの依頼者である一般人もそれを信じていることに驚く。記録として貴重なものだろう。写真が豊富なのもいい。明確な年代が一切記されていないのが疑問だが、おそらく1970年代から90年代くらいの記録。この本の写真で見る限り、チベットは風景が綺麗で壮大なもので一度は行ってみたくなる。2014/08/22
