出版社内容情報
世界を20の地域に分け、各地域の専門家が神話や伝説に登場する英雄たちを解説した「読む事典」。世界を網羅した決定版。
内容説明
死すべき運命ゆえ、その名は永遠となる。神との媒介者である英雄が体現する、人間の精神とは何か。ギリシア神話から少数民族の神話まで、世界20地域を網羅した決定版。各地域の専門家が解説する「読む事典」。英雄・神名から重要関連人物、敵対者、武器、出典など索引項目1000以上。
目次
英雄とは何か/英雄神話の研究史
ヨーロッパ(ギリシア;ローマ;旧約聖書;北欧・ゲルマン;ケルト)
中東・アジア(古代メソポタミア;イラン;モンゴル;テュルク;シベリア;アイヌ;日本;中国;東南アジア;インド;韓国)
アフリカ・アメリカ・オセアニア(古代エジプト;北米諸先住民族;中南米;オセアニア(ポリネシア))
特別寄稿 英雄の時代を終わらせた戦争と、二人の大勇士―アキレウスとオデュッセウス(吉田敦彦)
著者等紹介
吉田敦彦[ヨシダアツヒコ]
1934年東京生まれ。学習院大学名誉教授。専攻は比較神話学、西洋古典学。東京大学大学院西洋古典学専攻修士課程修了。フランス国立科学研究所研究員、成蹊大学・学習院大学教授などを歴任。著書に『ギリシァ文化の深層』(サントリー学芸賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aoto
2
各国の神話などを取り上げながら、登場する英雄についてまとめたもの。体系類型などの話もあるので、比較考察もされている。特徴的なのはマイナーどころの英雄や国の神話についても描かれており、目新しさが多くてよかったこと。また、その考察も興味深い。分厚い本なので読み終わるには苦労するが、好きなところを選んでも読むにはいい感じ。2020/03/07
Oltmk
2
日本じゃあまりメジャーではない韓国の神話などの論考を読むと、事典ではなく単行本で取り扱ってほしい内容なのだが取り扱われる英雄の内容などが筆者によって偏っているという印象を持つ。 例えばゲルマン神話の項目でシグルドの父を紹介しているのに肝心のシグルドを取り扱わなかったり、中国の項目だと白川氏や伊藤氏などの歴代の中国神話を研究していた人間でさえ行わなかった内容のミスを森雅子氏が行っている。 ただ、どんな英雄が世界中にいるのかなどの内容を知る事は出来るので一応のオススメは出来る。2020/02/18
はしめ
1
馴染みの薄いオセアニアの人々がカヌーに乗り込み世界を広げていくところが楽しめた。2020/01/08
ヨシツネ
1
ラーマの項とか含め比較神話にしては少々雑な分析では2019/12/13
黒とかげ
0
うーん。さすがに世界中ともなると、この文量でさえ個々の神話は薄味になってしまう。これを読んで興味が湧いた話を掘り下げていくといいだろう。個人的には実在の人物を英雄神話に含めるのはちょっと違和感が残る。2020/01/24