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出版社内容情報
日本の食としてなじみ深い「おにぎり」。だがその歴史は意外にも明らかになっていない。考古学がガチでおにぎりの歴史にアプローチ!
内容説明
「おにぎり」は、いつから握られたのか?考古学がガチでおにぎりの歴史にアプローチ。古代から現代にいたる日本人とコメの密接な歴史に迫る!!横浜市歴史博物館、話題の「大おにぎり展」が増補書籍化!!
目次
序章 おにぎりをさがす旅へ(おにぎりってなんだろう?;これはおにぎり?それとも?;おにぎりへのアプローチ)
第1章 進化するおにぎり(おにぎりの最新形態;おにぎり?おむすび?;ふるさとおにぎり百選!)
第2章 おにぎり今昔物語(おにぎり丸いか三角か;大江戸おにぎり捜査網!;中世以前のおにぎり)
第3章 はじめてのおにぎり(戦国時代のおにぎり;お墓から出たおにぎり!;発見!弥生時代のおにぎり?;古代のおにぎりを探る;古墳時代のおにぎりが出た!!)
第4章 おにぎりが握れない!?(おにぎりはどこから来たのか?;おにぎりは稲作とともに?;いろいろな炊飯の方法;やっぱりおにぎりは握れない?;弥生時代の炊飯方法にトライ;蒸し米調理のナゾ;古墳時代の炊飯方法を実験!;おはしとおわんの登場)
EPILOGUE 「大おにぎり展」の反響
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
93
おにぎりの歴史が色んな角度から調べて書かれてある。遺跡からおにぎりが発掘されてたとは知らなかった。腐ってなくなると思ってたけど条件によって炭化米として残るそうだ。アスファルトの塊みたいだった。美味しそうな“ふるさとおにぎり百選”の写真も見てみたかったな。米離れが進んでるけどおにぎりは今も人気者。横浜市歴史博物館で行われた「大おにぎり展」が盛況だったのも頷ける。2019/06/10
ネコタ
50
横浜市歴史博物館で開催された「大おにぎり展」での出展を中心にまとめられたもの。こんな特別展があったんだねー。大変興味深かった。地方のおにぎり、昔のおにぎり、おにぎりの進化、コメについてなどなど盛りだくさん。銭入りおにぎりってすごいなー。2019/10/01
よこたん
49
“全国チェーンで展開するコンビニおにぎりの普及によって、呼び名や形の地域差はなくなってきているようだ。” お茶碗のご飯だとグズグズ進まないのに、何故かおにぎりにしてもらった途端にパクパク食べる子だった。おにぎり?おむすび?三角?俵型?丸?、この本では海苔には言及していないが、巻くのは焼き?味付け?海苔と、具のことは置いといても多種多様で、シンプルながら土地柄も出る食べ物である。おにぎりは、いつ頃からおにぎりとして存在していたのか。土器でご飯を炊いてみる実験が興味深い。美味しさを求めて工夫をこらしたのだな。2019/08/21
けんとまん1007
48
まさに文化史。おにぎり、おむすび。いずれも、文化の表れだ。以前に、同類の本を読んでいたので、いろいろと思い出した。人間、植物、動物、道具・・・それらの結晶だ。2019/05/28
蒼
33
日本各地のおにぎりを紹介する内容かと思いきや、かなり考古学的におにぎりを考察する内容だった。稲作が行われた弥生時代にはどのように米を調理していたのかを、出土した炭化米などから様々な角度で検証している。そこから当時の米では現代のおにぎりは握れなかった事、コクゾウムシ(現代もいる米につく害虫)が500匹以上練り込まれた土器が発見されている事とか、知らない事が沢山紹介されている。そして思う、日本人のDNAには白米に対する憧憬と熱望が刷り込まれているのではないかと。2019/05/25