宮本常一を旅する

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  • サイズ 46判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309227337
  • NDC分類 382.1
  • Cコード C0039

出版社内容情報

日本中を歩いた民俗学者宮本常一が歩いた場所を訪れ、関係者に会い、宮本の業績を捉え直しつつ、その場の今を考える民俗紀行。

木村 哲也[キムラ テツヤ]
著・文・その他

内容説明

北は北海道利尻島から、南は沖縄宮古島へ。宮本常一ゆかりの地を訪ね直し、あるく・みる・きく。そこから、何が見えてくるか。宮本常一の業績を追体験し、その先を探る、宮本学を新たに継承する画期的な紀行ノンフィクション。

目次

1 非農業民へのまなざし
2 瀬戸内海の多様性―戦後の漁業資料調査より
3 離島振興の冒険
4 写真という方法
5 観光文化を語る―若い仲間とともに
6 「日本文化論」への挑戦

著者等紹介

木村哲也[キムラテツヤ]
1971年生まれ。著述家、歴史学・民俗学研究者。東京都立大学人文学部卒、神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。博士(歴史民俗資料学)。周防大島文化交流センター学芸員を経て、多摩美術大学非常勤講師。著書に、『来者の群像―大江満雄とハンセン病療養所の詩人たち』(第28回高知出版学術賞特別賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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きいち

29
いいなあ、一つでもいい、真似してみたい。◇利尻から宮古島まで、宮本が訪ねた場所をめぐる旅。著者は周防大島文化交流センターの元学芸員、民俗学者として駐在保険婦の聞書きの労作を持つ人とのこと。だからか、面白いだけじゃなくて、聞き取りや資料の読み込み、写真の模写といった方法による調査ノートの空白を埋めたり、作品との差分を確かめたりする作業も誠実さが感じられていい。◇一つだけ、訪れなかった場所・高知の離島が混じるのだが、この章、青年時代に離島会議で宮本に出会い、以来振興に取り組んだという方への取材。とても面白い。2019/05/04

さえきかずひこ

11
宮本民俗学とひたすら旅を続ける彼の生き方に深く心打たれた著者による、日本の各地に繊細に目を配って経めぐった記録をまとめたもの。とくに第4章に熱があり読みごたえがある。ここで筆者は夏目房之介の『マンガはなぜ面白いのか』を引用し、夏目が鉄腕アトムの模写をおこなって手塚治虫の作家性の変遷を見出したことにヒントを得、宮本常一が遺した膨大な写真に倣って自身が写真を撮ることで「宮本は「懐かしさ」ではなく「現在」を切り取っていただけなのだ」(P.171)と気づく。この一文はこれからの民俗学にも有用な視点だと感じられた。2019/10/23

きくちゃん

3
民俗学者宮本常一が訪ねた土地を著者が再訪して事績を再検証すると共に、氏の多岐に渡る民俗学の研究手法を探るといった主旨の著作。「忘れられた日本人」に代表されるように、宮本氏はごくありふれた日常の点描からその土地の習俗を推察したり、歴史を解き明かしてゆくことが多いのを学者の視点としか捉えていなかったが、こうして読んでみると様々な手法の観測や地道な活動に裏打ちされた研究だったことが良く理解できる。こうした方法論は学問といった範疇にとらわれず、様々な日常活動にも応用できるもので非常に意義深い内容でした。2018/09/02

Hiroki Nishizumi

3
パクリたくなるコンセプトだ。面白かった。宮本常一は少ししか読んでいないのたが、ますます興味が湧いた。2018/08/27

スタンカ

2
この本を読みながら、そして読んだ後の感想は、面白い、楽しそう、自分もやってみたい、である。勿論大変なことはたくさんあると思うが、宮本常一さんや木村哲也さんは楽しみながらこのフィールドワークをやっていると感じることができた。2019/01/28

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