被差別民とはなにか―非常民の民俗学

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309226965
  • NDC分類 361.86
  • Cコード C0039

出版社内容情報

「常民の民俗学」を樹立する柳田は、非常民と言える被差別民の研究から出発した。「所謂特殊部落ノ種類」など七文献を収録。

柳田 国男[ヤナギタ クニオ]
1875年兵庫県生まれ。農商務省勤務、貴族院書記官長を経て、1930年代以降は民俗学の著作に専念し、研究会や雑誌を主宰した。おもな著書に、『遠野物語』『木綿以前の事』『海上の道』など。1962年没。

内容説明

非定住民研究の金子塔をなす初期文集を一堂に。柳田学は常民の民俗学、という定説をくつがえす七つの論考を収攬。柳田民俗学は、被差別民や漂泊放浪民への眼差しから始まった。今日でもまったく色あせない研究の成果を継承する。

目次

木地屋物語
踊の今と昔
「イタカ」及び「サンカ」
巫女考
山人外伝資料(山男・山女・山丈・山姥・山童・山姫の話)
所謂特殊部落ノ種類
毛坊主考

著者等紹介

柳田国男[ヤナギタクニオ]
1875年、兵庫県生まれ。民俗学者。1962年没。旧姓・松岡。短歌、新体詩、抒情詩を発表。東京帝国大学を卒業後、農商務省に勤務。貴族院書記官長を経て退官、朝日新聞社に入社。1909年、日本最初の民俗誌『後狩詞記』を発表。翌10年、『遠野物語』刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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田中峰和

4
明治以降、定住する被差別部落民とは別の漂泊の民について語られる。木地屋とは、漆器の木地を作る職人のことで、山間をさすらう民だったが、次第に定住し集落を形成した。文盲なから経文を唱え物貰いで生計を立てたイタカは、東北のイタコと同じ語源のようだ。イタカは漢字にすると移多家、サンカは散家で、どちらも定住しないことから名づけられたらしい。「巫女考」で語られる巫女とは、神社に付属する巫女ではなく、旅する口寄せ巫女のことである。彼女たちも出身地すら不明の漂泊民。柳田は差別からではなく、漂泊の民にロマンを見るのだ。2017/04/08

takao

2
社会的差別、部落差別の根源について考察2017/04/13

思惟

1
再読予定2017/07/31

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