アウシュヴィッツの囚人写真家

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309226538
  • NDC分類 976
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ポーランド人ブラッセは強制収容所で4年半、5万人もの被収容者の肖像写真を撮らされた。貴重な体験を語ったノンフィクション。

【著者紹介】
哲学と神学を修めたあと、編集者および出版コンサルタントとして活躍している。歴史小説、ノンフィクション、評論など幅広く活動。

内容説明

被収容者の肖像写真を撮り続けた恐るべき体験!5万枚にものぼる写真に込められた心の叫び。政治犯として収容された青年ブラッセが見たものとは?

目次

プロローグ アウシュヴィッツ―収容者名簿記載班の一日
第1部 アウシュヴィッツ 1941年―生き延びるために閉じこもる
第2部 アウシュヴィッツ 1942年‐1943年―SSに仕える
第3部 アウシュヴィッツ 1944年‐1945年―抵抗運動と写真の運命
エピローグ
真実の物語―登場人物

著者等紹介

クリッパ,ルーカ[クリッパ,ルーカ] [Crippa,Luca]
大学で哲学と神学を学んだ後、編集者、出版コンサルトとして活躍。時にペンネームを使いながら、歴史小説、ドキュメンタリー=フィクション、評論を手がけている

オンニス,マウリツィオ[オンニス,マウリツィオ] [Onnis,Maurizio]
出版コンサルタント。発展途上国各地を回り、文化史を学ぶ。時にペンネームを使いながら、歴史小説、ドキュメンタリー=フィクション、評論を手がけている

関口英子[セキグチエイコ]
埼玉県生まれ。大阪外国語大学イタリア語学科卒業。翻訳家。児童書やノンフィクション、映画字幕までイタリア語の翻訳を幅広く手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

99
囚人の写真をとっていたのが同じ囚人だったというのが衝撃的。だから表紙の少女のような表情がとてたのかもしれない。毎日毎日収容所で収容者のそれも先にはガス室が待っていることを知りながら撮る。一方ではSS隊員との関係。写真係や自分の運命について、一体どんな思い出だっただろう。後々彼の写真がナチスの残虐行為を証明することにもなった。それは死んでいった人々の魂の塊だったのだろうか。悪名高いメンゲレ医師も出てくる。彼の逃亡の本も読んだけど人間人を人として見なくなるのは意外と難しくないのだと思った。図書館本2023/08/21

どんぐり

85
表紙にある1枚の写真。「女性の眼は、涙を流すことなく泣いていた。吸い込まれそうな黒い瞳は、恐怖と絶望を湛えている。瞼は大きく見開かれ、眼球が剥き出しになり、その下にある真一文字に結ばれた唇が、彼女の味わっている恐怖の大きさを物語っている」。撮影したのは、アウシュヴィッツ強制収容所にポーランドから政治犯として連行されたヴィルヘルム・ブラッセ。ユダヤ人の命は2週間、一般の囚人は3か月、全員がいずれ死ぬことになる強制収容所で、「名簿記載班」として収容者の証明写真を撮影していたブラッセの体験を描いたノンフィクショ2016/05/27

GAKU

55
強制収容所で4年半、5万人もの被収容者の肖像写真を撮らされた、ポーランド人のブラッセ。彼の体験を二人のイタリ人ジャーナリアストが書いたノンフィクション。収容所での数々のエピソードが数ページごとに書かれておりとても読み易いです。ただ読み終えた印象としては、その時、その時のブラッセの本心、心情というのが本当に描かれているのだろうかという疑問も持ちました。綺麗に書きすぎていないか?今まで読んだホロコーストのノンフィクションに比べ、今一つ凄惨さが伝わってこなかったです。⇒2016/07/10

こばまり

55
写真資料の多いことがアウシュヴィッツの、ナチスドイツの特徴であるがプロパガンダ目的やアーリア民族の一種の勤勉さとは別に、そこには囚われのカメラマンの矜持があった。しかも彼、ブラッセの命を賭した行為がなければそれらは永遠に失われていたのだ。読まねばならぬと意を決して手に取る本がある。我々読者は言葉を失い、ただ頭を垂れる。2016/07/03

ころりんぱ

53
アウシュビッツ博物館に展示されている多くの記録写真の撮影者、ヴィルヘルム・ブラッセを主人公にしたノンフィクションノベルです。生き抜くために写真を撮り続けた彼の怯えや葛藤が綴られているのですが、自分の想像をはるかに超えた地獄のような収容所の有様に感想なんて簡単に書けません。戦争中とはいえ人間が人間に対してどうしたらこんな残忍なことができるのだろうかと心が重たくなります。ほんとに…。読もうと思わなければ読めない本です。2016/07/31

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