出版社内容情報
謎の神・猿田彦。サナダ=サタ地名を中心に、その海人族の豊饒の象徴としての性格を解き明かす、ミステリの読み応え満点の考察。
【著者紹介】
1952年、北海道生まれ。科学ジャーナリスト。著書に。『通信崩壊』『NTTを殺したのは誰だ!』『幻の水素社会』など。
内容説明
古代史最大の謎・猿田彦神とは何者か?天孫降臨の先導をつとめた大神サルタヒコ。アメノウズメ=猿女と通じる邪気を払う呪力や、タケミナカタの出雲→伊勢→安曇野に到る逃走経路との関連など、さらに縄文の地・津軽にまで及ぶ境界神・海人の豊饒神としての足取りを、神話と地名からダイナミックに追う。
目次
プロローグ 入れ替えられた神と怪物
第1章 サルタヒコとアメノウズメの“にらみ合い”
第2章 サルタヒコが住んでいたサナダとはどこか
第3章 サナギと呼ばれた銅鐸はなぜ消滅したのか
第4章 仮面をかぶって舞い踊った漁撈民の“神懸り”
第5章 遠賀川と津軽平野をつなぐ“オカメ”の道
著者等紹介
藤井耕一郎[フジイコウイチロウ]
1952年、北海道生まれ。編集者、予備校講師などを経て、科学ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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とし
10
難しいが、かなり面白かった。僕は素人なので、古代史の解釈において地名の読みの「音」から共通項をたぐってゆく手法がどれくらい一般的なのかわからないが、それでも、古代において「食べ物(魚や貝などの動物性たんぱく質)が豊富に取れる場所」こそが聖地であり、その場所で資源を取り尽くすのではなく、持続可能な範囲で利用しつつ、その場所を活性化させるために呪術的な「祭り」が行われるという図式は説得力があった。縄文人と弥生人の狭間で記紀神話がどうやって形成されたかが、サルタヒコを通じてなんとなくイメージできた。2016/09/05
カゲツナ
4
興味深い話を知ることが出来たかな。 2016/01/17
takao
0
敗者の歴史はどこにある2016/03/11