パラノイア合衆国―陰謀論で読み解く“アメリカ史”

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 491p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309226361
  • NDC分類 253
  • Cコード C0022

出版社内容情報

悪魔崇拝、異星人、イルミナティ、KKK、ケネディ暗殺、911、FEMA…建国から現在までアメリカが囚われてきた陰謀の精神史。

【著者紹介】
『リーズン』誌編集者。その他の著書に『Rebels on the Air: An Alternative History of Radio in America』がある。妻と娘2人とボルティモア在住。

内容説明

陰謀論は少数派の特徴ではない。それは政治の中枢から末端まで、植民地時代から現在まで、政治のあらゆる時と場所において強力な影響力をもちつづけている。ジェシー・ウォーカーは本書で、この膨大な歴史を調べ上げた。陰謀説はただ信じたり虚偽と暴いたりするだけのものではない―ある物語がまことしやかに語られるとき、それはその物語を信じて繰り返し語る人びとの不安や経験についてなんらかの真実を伝えているのである。17世紀の建国から現代までにおよぶ歴史において、著者はアメリカの政治やポピュラーカルチャーに何度も立ち現われる陰謀論を、めまぐるしく展開する。広範な調査とユーモアによって、本書はアメリカの影の精神史をスリリングに叙述することに成功した。

目次

第1部 初期の神話(アメリカ政治はパラノイド・スタイル;荒野の悪魔;隣人は悪魔;底辺の獣;黒幕;天使の策謀)
第2部 現代の恐怖(ウォーターゲート事件;ジョン・トッドの伝説;マインドファック作戦;ランボーの亡霊;悪魔のカフェテリア;すべてがそれを示している)

著者等紹介

ウォーカー,ジェシー[ウォーカー,ジェシー] [Walker,Jesse]
『リーズン』誌の編集者。妻と娘2人とボルティモア在住

鍛原多惠子[カジハラタエコ]
翻訳家。米国フロリダ州ニューカレッジ卒業(哲学・人類学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

44
敵は至る所に存在して、密かに我々を狙っている。アメリカが常に「敵」と闘ってきた事を、建国から現在までを通じて論じている。ただここでの敵は第二次世界大戦中の日本やイスラム過激派といった具体的なものではないわけで。前編は外部からの敵や内部に巣食う敵、社会上層部や下層階級、そして善意からの陰謀を取り扱っている。前半が基礎であるなら後半は応用編。ウォーターゲートから9・11までそれら陰謀論が社会をどう動かしてきたかを論じている。ランボーの背景やそれを楽しむ人々まで言及していて、そこが単なる陰謀論以上に興味深い。2016/03/11

くさてる

19
とても興味深い内容で、面白く読んだ。私にもっとアメリカ史の知識があったらさらに面白かっただろうと思う。ふむふむと最後近くまで読んでいて、「ジェイミー・ケイン」事件のくだりにちょっと声が出ました。これを読んでいる自分自身のうかつさを、すっと刺された気がしました。良かったです。2022/06/26

スターライト

6
アメリカが建国以来、つねに陰謀論に取りつかれていたことを先住民との抗争や、現代政治、文化上の例を出して幅広い取材で丹念に明らかにする。「敵」は異なる民族・宗教に関わらず、内部や隣人にも潜むという各種の事例は、まさに「パラノイア」の見本。しかしこれはアメリカ国民に限らず、我々にも当てはまり、紐解けば人類誕生以来の「病」かも知れない。信頼と共感を得るのは難しいが、それを乗り越えた時に新しい社会が生れるのかもしれない。宗教や政治に関心なくても、映画や小説の例まで出されるので、興味ある方は手にとって損はない。 2015/12/06

yooou

6
陰謀論の話かと思っていましたが映画評ですかねこの本。どうしてウォシャウスキー兄弟をワチョースキーって表記するの。ワチョースキーってなんなの誰かと思ったよ。2015/10/01

in medio tutissimus ibis.

4
インディアンや黒人はともかく、カトリックまで敵視して禁教までしてたのか米国。あと元宗主国のイギリスは国教会だがそんな宗教政策で大丈夫か? とまれ、そうした元敵をだましだまし身内として遇し、忌み嫌っていたイギリスと同様に中央集権もしてと、米国の成り立ちも中々ストレスフル。これは何があっても銃は手放せないという気持ちも多少は分かろうというもの。あと、無暗に国外に敵を作って殴りに行くスタイルも、そうしないと無理矢理な身内の団結が緩むからなんじゃないかなぁと思えてきたり。陰謀論パロディについての章はなんか読み辛い2017/10/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9812095
  • ご注意事項