アイヌ民族否定論に抗する

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  • サイズ B6判/ページ数 334p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309226200
  • NDC分類 316.811
  • Cコード C0036

出版社内容情報

札幌市議の「アイヌ民族、いまはもういない」発言、飛び出したアイヌへのヘイトスピーチ。これらに「NO」を突きつける初めての一冊

【著者紹介】
1981年、北海道生まれ。文芸評論家・ライター。著書に『アゲインスト・ジェノサイド』、『「世界内戦」とわずかな希望』、『向井豊昭の闘争』。編著に『向井豊昭傑作集』、『北の想像力』。

内容説明

札幌市議の「アイヌ民族、いまはもういない」発言。ネット上にあふれ、街頭にも飛び出したアイヌへのヘイトスピーチ。これらに多様な論者が「NO」を突きつける初めての一冊。緊急刊行!

目次

対談 岡和田晃×マーク・ウィンチェスター“アイヌ民族否定論”に抗する
歴史からみたアイヌ民族―小林よしのり氏の「アイヌ民族」否定論を批判する(榎森進)
アイヌの誇りを奪ってはならない(池澤夏樹)
アイヌ差別に抗して―北海道人として精神科医として(香山リカ)
日本の全体的な政治の環境がヘイトスピーチを育んでいる(テッサ・モーリス=スズキ)
アイヌ文化との出会い(寮美千子)
見えなくたってそこにある(木村友祐)
三つのエピソード(くぼたのぞみ)
先住民族とはだれか(中村和恵)
ヘイトスピーチ(結城幸司)〔ほか〕

著者等紹介

岡和田晃[オカワダアキラ]
1981年、北海道生まれ。文芸評論家・ライター

ウィンチェスター,マーク[ウィンチェスター,マーク]
1979年、イギリス生まれ。神田外語大学日本研究所専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

秋 眉雄

21
『アイヌ民族否定論』を明確に否定するというただ一点のみを共通点とした様々な人たちの発言を集めるコンセプトの一冊。興味深いものとそうでもないものが半々といった感じ。もっとも僕に響いたのは、くぼたのぞみさんの語る、自身と身内の話でした。こういう積み重ねを続けること以外に今のところ手立ては無いと思います。-10に10をぶつけるやり方って、どういう結果を望んでいるのかなと思います。そのやり方で、考えが変わる瞬間を僕は見たことがありません。2021/03/14

ハチアカデミー

12
冒頭対談で岡和田氏は、アイヌ民族否定の声には「自分たちとは異なる存在を排除したいという欲求を剥き出しにしてい」る憎悪の感情が根底にあると指摘。その上で、その憎悪が生まれる社会的背景、政治との繋がり、思想的にいかに危険な状況であるのかが語られ、続いて様々な立場、角度から否定論に抗する論が並ぶ。否定論への怒りとともに、賛同する声に対する困惑もある。問題は、一部の政治家や漫画家の極論だけではないのだ。作家向井豊昭を参照して論じた岡和田のほか、テッサ・モーリス・鈴木、坂田美奈子、倉数茂、村井紀の論が印象に残る。2015/04/09

Satoshi

10
Youtubeで偶然にアイヌ民族が先住民族ということは学術的に否定されていると主張する文化人を見かけた。調べてみれば、北海道には縄文人が古代より生活しており、アイヌ民族は13世紀に北方からきた民族であり、先住民族でないとのこと。13世紀から住んでいたら先住しているだろうと思いながら、ネットを探れば、数人声高にアイヌ利権など叫ぶ方がいる。その言動には明らかにアイヌ民族への軽蔑を含むので、本書を購入した。2023/03/06

tama

6
図書館本 北海道出身者で且つアイヌシンパ(というか私が本州先住民の子孫)ゆえ、何が起こってるのか把握したくて借りた。この本の作者・編集者に云いたいことその1・・・自分の組織の実績を延々と語る人や、汚い言葉・罵倒語を選びがちな人はこういう本に書いてもらわない方が良いと思う。その2・・・この章はちゃんと読んで理解すべき「アイヌと<民族>をめぐる誤解」「先住民と主流社会のアシンメトリーな関係」「<おぞましき母>の病理」最後のは憎悪発言の心理です。2015/04/03

星辺気楽

4
マイノリティーに対するヘイトスピーチが在日コリアンから、アイヌ民族にまで到達している。ヘイトを起こす連中のアイデンティティがどこに依拠するのものか、極めて曖昧であるにも関わらず、その影響力はバカにできないものである。本書の論点はやや重複するきらいがあるが日本民族とは何かを考える上でも貴重な書籍である。 2015/03/18

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