ロシアとソ連 歴史に消された者たち―古儀式派が変えた超大国の歴史

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  • サイズ B6判/ページ数 330p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309225906
  • NDC分類 238
  • Cコード C0022

内容説明

宗教改革において熾烈な迫害を受けながら、闇に集い生き延びた古儀式派と呼ばれる者たち。しかし、彼らは激動の革命史のなかで復活を遂げ、ロシア史に多大な影響を与えることになる。宗教の観点から切り込み、長らくタブーとされてきた古儀式派の存在に挑んだ、新しいロシア史。

目次

第1章 古儀式派とは何か
第2章 古儀式派の再生
第3章 二〇世紀ロシアと古儀式派
第4章 ボリシェビキ革命と宗教
第5章 ソビエト体制と宗教
第6章 ソ連体制の展開とコムニズム
終章 ソ連崩壊と宗教

著者等紹介

下斗米伸夫[シモトマイノブオ]
1948年札幌市生まれ。東京大学大学院法学博士課程修了。現在、法政大学法学部国際政治学科教授。法学博士。著書に『アジア冷戦史』(中公新書・アジア太平洋賞特別賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Wataru Hoshii

3
古儀式派というのは、ロシア正教における1666年の改革を嫌って分離した諸派のことで、ロシア史では必ず出てくる。この古儀式派が実はソ連成立に大きな役割を果たしており、ソビエトという言葉も古儀式派に由来、スターリン以降は弾圧されるものの、ロシア主義思想の源流として今も大きな影響があるという話。著者の議論は、多くの人物を状況証拠だけで古儀式派と認定しすぎ(影響力を大きく見せすぎ)という嫌いはあるが、着眼点は面白い。特にモロゾフなどモスクワの商工業者と古儀式派の結びつきは、ウェーバーの議論とも似ていて興味深い。2022/04/22

むっち

2
よくよく考えれば、ソ連にしてもロシアにしても、日本人は、ほとんど関心がない。  しかし、アメリカよりも古い歴史のある東ヨーロッパのこの国もキリスト教会と無関係ではないのだと改めて知らされた感じだ。  そもそも、ソビエトとはロシア帝国成立時にギリシャ正教が国教化されたことに反攻した民族主義的な古儀式派と呼ばれるキリスト教会派の評議会を表す言葉であり、それがソビエト(会議)の元となったのではないかという指摘や、労農同盟とはロシアの農民であり、大半がロシア帝国から辺境に追いやられた古儀式派の信者だった。これが新2013/06/11

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