内容説明
「地図ブーム」の先駆けとなった名著、復刊。日本エッセイスト・クラブ賞受賞。
目次
1 夢さそう地図(地図との出会い;地図を集めて三〇年;地図と地名;札幌の今昔)
2 外国の地図への招待(美しい外国の地図;北欧とイギリスの地図の印象;イギリス地図雑録;最新と最旧のイギリス地形図)
3 日本の地図(地形図の精度について;地形図の販売について;四色刷五万分一地形図雑感;新しい二万五千分一地形図を眺めて;市街図と道路図への注文帳)
4 地図に見る鉄道の今昔(釜石線物語;小田原付近と御殿場線;函館本線旧跡めぐり;消えた鉄道をさがす話―大沼電気鉄道探索記;地図で見る東海道本線の経路の変遷;京都―大津間の旧東海道線)
5 地図をたずさえて(朝霧の町―津山;姫神の里;草原の果ての岬―尻屋崎;コツウォルド丘陵の旅;グレン・キャロン―カメラの旅)
著者等紹介
堀淳一[ホリジュンイチ]
1926年生まれ。1935年より札幌に在住。1950年に北大理学部卒業後30年間、北大で物理学の研究・教育に従事。1972年、本書『地図のたのしみ』により日本エッセイスト・クラブ賞受賞。現在、フリーのエッセイストとして執筆・講演活動を行なっている。地図・鉄道・旅行および物理学に関する著書が多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪の行者山@加療リハビリ中
4
四天王寺古本祭りにて発見。1972.6.8の第5版。1章は地図との出会い、日本の地図と地名の考察や河岸段丘などの地形を楽しみ、札幌の新旧の地図を見て考察する。2章は、外国各国の地図を比較楽しむ。3章は、50年前の地図への注文。4・5章は大雑把に言って紀行文。百鬼園先生とはまたアプローチが違ってこれも楽しい。小田原近辺、花巻周辺、函館本線、津山、尻屋崎、スコットランド・・・一読行ってみたくてたまらなくなる。大岩街道を東海道本線が走ってたっていうのは衝撃。近くに住んでたしね。著者、本職は物理学者。⇒2019/06/24
wang
2
期待したのとは違う内容だった。地図の色使いがどうこうとか外国の地図や日本の各年代の地図を比較しながら。あとは鉄道の話。どっちも全然興味がない。鉄道の路線の付け替えの話は面白かった。地図上に表示されている色々のものに興味があるので自分向きではなかった。地図と表題があれば内容をよく確認せずに入手してしまっていてそれが失敗の原因。2013/02/25
ともたか
2
地図を見るのは楽しい、想像力を働かせると 自由に周りの景色が浮かんでくる。 もう一つの楽しみは高台に上って辺りの送電線の 鉄塔の立つ地面の高さを見ることだ。 送電線が施設された時の標高そのものである。 従ってその周辺が宅地造成されていたりすると 送電線鉄塔がポツンと高くなっていたり、送電線が 地表から20メートル高さを走っていたりする。 気をつけて見ればなんでもおもしろい。 2012/07/08
はるゆう
2
旧版を古本屋で買って読んだことがあったので、再読みたいなもので流し読みした。特に、昔の地図を見るのは面白い。以前の土地利用(鉄道、建物など)から、今の状況を読み取れて、見ていて楽しめる。2012/04/25
kuni
1
ここまでの地図好きはいないんじゃないかってくらい地図愛を感じる。 鉄道の廃線を紹介する本は好きで良く読むが、これには現存の鉄道の路線の変更が昔の複数の時期の地図から説明してくれていて、面白かった。 地図の説明を本文でしてあるのだが、筆者の見ている視点が細かすぎて、どこを見て言っているのかを探すのが大変だった。2021/12/11