新・忘れられた日本人―辺界の人と土地

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  • サイズ B6判/ページ数 215p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309225531
  • NDC分類 382.1
  • Cコード C0039

内容説明

消え去りゆこうとする人と土地の、記憶と記録の民俗学。日本各地に残された人びとの生きた姿を刻み込むルポルタージュ。

目次

第1章 サンカが過ごした最後の日々
第2章 奥会津・三条村略史
第3章 ある被差別部落の誕生と消滅
第4章 「説教強盗」こと妻木松吉伝
第5章 葬送の島、葬送の谷
第6章 朝鮮被虜人の里の四〇〇年

著者等紹介

筒井功[ツツイイサオ]
1944年、高知市生まれ。民俗研究者。元・共同通信社記者。正史に登場しない非定住民の生態や民俗の調査・取材を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

17
サンカと呼ばれた漂泊民のことを知りたくなり読んだ。この本だけで全てを知ることは出来ないにしても参考になった。2014/04/16

KAZOO

16
宮本常一さんの「忘れられた日本人」に少しでも習えたらという気持ちで題名をつけたようです。ここに書かれたあるような人々がいまだもっているということを忘れないためにもこのような題名をつけたのではないかと思われます。竹田の子守唄に関する本を読んだ時と同じくらいの感動がありました。2014/07/17

ひねもすのたり

12
著者の筒井功さんは在野の民俗学者。 タイトルから判るとおり本書は宮本常一の『忘れられた日本人』にインスパイアされた内容です。 近世、近代においてアウトサイダーと位置づけられ差別の対象になっていた人々の存在を浮き彫りにしていきます。 非定住民サンカ、豪雪の奥会津にあった孤立集落、説教強盗の出自など6つのルポルタージュが収められています。 単純に民俗学の面白さを味わうことができますが、それ以上に厳しい生き方を強いられた人々の記録を残したいという著者の思いが強く伝わってきました。 ★42015/05/15

tama

9
図書館本 民俗書架で 民俗関係好きなので 被差別職業に就いてた人達のこと。かなり「科学的スタンス」で書いてるので、スムースに読める。箕造りの人らがなぜ?と思ったが、材料調達で移動民とならざるを得ないからか。箕も刳り物も、工業製品に押されて消えたので、仕事がなくなって気の毒ではあるけど、その仕事してるから差別されるってことも消えたのはまあよいか。いまは隠亡さんが残ってるがこれも「職員さん」に変わって行くでしょうな。自治体の長の方は職員みな平等に火葬場職員を一定期間勤めるよう計らわないといかんぞ!2022/02/03

よきし

8
宮本常一の名著にあやかったタイトルを付けたということからも、この作品に込められた思いや意気込みというものが感じられる。まさに辺界という土地に行きた人々の営みを丁寧に拾い上げている。サンカ、野守、らい病患者、在日などの様々な被差別民(中には歴史的過程で非差別化させられた者達も含め)の語られてこなかった部分に光を当てている非常に貴重な作品。「日本人」というものがいかに虚構であるのか、我々がいかに人を差別し追いやってきたのかということを知ることは未来に対して大きな意味があると思う。より多くの人に読んでほしい作品2015/05/28

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