闇の摩多羅神―変幻する異神の謎を追う

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  • サイズ B6判/ページ数 239p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309224947
  • NDC分類 387
  • Cコード C0039

内容説明

天台宗系寺院の常行堂などの「後戸」に秘められた秘仏である摩多羅神。大陸由来の、秦氏と深く関わる、申楽の後戸の神であり、宿神、翁神でもある“踊る神”の謎に、文献研究とフィールド調査から本格的に迫る。

目次

第1章 広隆寺の摩多羅神
第2章 摩多羅神はどこから来たか
第3章 延暦寺常行堂
第4章 赤山明神と新羅明神
第5章 毛越寺常行堂・多武峯常行堂
第6章 東照大権現と摩多羅神
第7章 玄旨帰命壇潅頂
第8章 江戸の摩多羅神

著者等紹介

川村湊[カワムラミナト]
1951年、北海道生まれ。1982~86年、韓国釜山の東亜大学で日本語・日本文学を教える。現在、法政大学国際文化学部教授。文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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tama

8
他市図書館からのお取寄せなので最優先で読んだ。芸能の神、かつ詳細不明神だから。正体は結局のところよく分からず、祟り神で、宿神・後戸の神で申楽衆や賤民が信仰していたある意味現世利益神で、徳川氏が信仰していたらしい。(ということはやっぱり徳川の出自は・・・。とは書いてません)ただ、どうやら翁面自体が神であるように、「翁面」な神様なんだそうな。確かに口の形やらクセの強い笑顔やらが翁面ですね。秦河勝は長いこと朝鮮半島にいた部族の人なのかぁ。秦滅亡が紀元前200年聖徳太子が西暦574-622じゃあ時間開き過ぎ。2018/02/22

長岡崇

4
某界隈の影響で最安値\7,743(amazon)。ありがとう県立図書館。真言立川流で狂骨の夢を思い出し、江戸の風水関連で帝都物語を思い出した。某氏の血肉を感じずにはいられない。人々から忘れ去られて、幻想郷入りしても、君たちの闇の中に魔多羅神はいるんやで。2017/10/27

Åkky

3
2年前にとある界隈で流行った本をようやく読破。秘神として知られる(誰も知らない)摩多羅神の正体を追うため、各地に赴き考察した本。「〜の元ネタだ!」と思って安易に手を出す例の界隈の人々は、投げ出さないように気を付けて。2019/05/21

ivnin

3
多分に秘神的性質を持ち、信仰が廃れたとも言っていい摩多羅神を、時代、信仰集団、司る性質から大きく四つに分けて解説する。なにぶん秘していたら忘れられた神であるため、その本体になかなか迫らず著者の思索探索に付き合わされるが、一応結論は出してくれるので安心した。凡人の往生を迎えに来るのは如来ではなく踊る二童子がしり、そそ、と囃す中、鼓をうち野卑に笑う摩多羅神。この世は夢よという信仰は厭世的に過ぎたのだろうか。2009/05/28

ゆこぅ

2
途中で紀行文になったり引用への推察を混ぜたりしてなければなあ…。引いてくる書物の成立年代が分かりやすければなあ…。総論が最後の最後なのも混乱するなあ…。見つけた繋がりがこんがらがってて謎が謎のままだなあ…。摩多羅神を知らなかったのでそこは楽しく読めました。しかし八尺瓊勾玉が石上神宮にあるってのはどこ情報なんだ。2017/02/21

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