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幕末の動乱

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309224725
  • NDC分類 210.58
  • Cコード C0021

内容説明

清張没後15年、幻の歴史読み物発掘。松本清張幻の書き下ろし。文庫・全集未収録。享保の改革以降の幕藩体制の崩壊を活写する。

目次

「改革」の反動性
農民蜂起の実態
町人資本、吉宗に勝つ
側用人政治の復活
田沼時代の再検討
田沼の運上政策
密貿易
吉宗の「米」にたいする田沼の「金」
絹糸につまずいた田沼意次
大飢饉
田沼意知の最期
田沼が庶民に与えた自由
士風の頽廃
「蘭癖」一世を風靡
農民一揆戦術の進歩
国学の成立
働かざるもの食うべからず
松平定信老中首座となる
寛政の改革はじまる
緊縮政策
隠密政策
定信と七分積金
異学の禁と言論統制
シベリヤの風
尊号事件と大御所問題
名君賢相の相場
大御所時代と天保の改革
江戸町奉行鳥居耀蔵
蛮社の獄
鳥居耀蔵の背信
無職渡世人の横行
海の白蟻

著者等紹介

松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年、福岡県小倉生まれ。作家。1953年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞受賞。『点と線』『ゼロの焦点』などで社会派推理小説の旗頭となり、『日本の黒い霧』などで社会派ノンフィクションを開拓した。1992年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

り こ む ん

3
清張サンらしい政治政策からみた幕末。学校では単に悪政ばかりが目立った田沼意次。しかし、そうとも言えない事、時代は1人では変わらない事。実は必死に生活してる自分達が時代の流れを作ってる事を痛感。選挙権がある現在。ちゃんと考えてて選挙にいかねば…自ら知ろうとしなければ…人の作り出した物差しで見てしまう事のおろかさを改めて痛感した一冊2012/12/09

yearning for peace

3
幕末へ向かうにあたって、吉宗~田沼時代から江戸をみつめる本作。江戸時代の本質を探る上で、非常に勉強になります。再読したい本の一つですね。2008/01/19

cybertiger

1
幕末の足音が聴こえる江戸時代後半、天保の改革は失敗に終わる。後ろ向きの改革に終始する幕府の 時代錯誤を鋭く指摘する。改めて感じたのが徳川吉宗や松平定信に辛く、田沼意次に甘いということ。長谷川平蔵に至っては功名心が強く金にも汚かったと辛辣だ。それでも定信の七分積金は評価せざる得なかったようだ。しかし、1770年には幕府の金庫に300万両以上あったものが定信が老中になったときには数万両しかなかったという現実は直視すべきではないか。田沼意次の政治は商業振興政策だったかも知れないが放漫財政でもあったわけだ。2024/03/17

Splash

1
既に農業・年貢依存が破綻して、札差・商人からも徴税しなければ幕府の財政は回らないのに、あくまでも原点回帰を目指す吉宗・松平定信・水野忠邦、流れにどっぷり浸かってワイロ政治をエスカレートさせた田沼親子。どちらも農民からも商人からも見放され、幕末へとつながっていく。社会派松本清張の観察眼は、江戸時代をも、厳しく看破している。2016/12/29

i-miya

1
1. 改革の反動性 十代 家治 田沼意次 享保4(1719) 天明8(1788) 新井白石時代の継承発展たる 八代将軍吉宗 享保改革 田沼はよくやった 皮肉ではない 「足高の制」 津留 (つどめ) 米麦その他藩の特産品を国外移出させない 田植えの後の虫送りの風習=享保飢饉の被害地と一致 サネモリ送りとも 4. 側用人政治復活 九代将軍家重 将棋好き ドモリ 垂れ流しの中風 小便公方 ハフハフ将軍の一から十までわかった大岡忠光 田沼も覚えめでたい 1758ころ 尊王思想 高山彦九郎 蒲生君平につがれる2008/07/07

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