内容説明
差別・人柱・憑き物・葬礼―柳田國男の「不肖の弟子」中山太郎は、その奔放な想像力と史癖を駆使して、人柱、葬礼、差別研究など、ことごとく国家あるいは社会のタブーに触れるテーマを追求することになった。忘れられた民俗学者の今日性に迫る。
目次
1 性愛と犯罪(性に関する迷信;農業祭に現れた生殖崇拝;民俗の改廃が生んだ特殊の犯罪)
2 差別と芸能(暖簾と民俗;獅子舞雑考;住吉踊考―附、願人坊主考;牛蒡種と称する憑物;盲人の生活と旅行)
3 生贄と葬礼(田植に女を殺す土俗;穀神としての牛に関する民俗;本朝変態葬礼史;屍体と民俗)
4 土俗と伝説(持方の一夜―土俗採集の見学旅行の記;物の周りを廻る土俗;巫女の持てる人形;コオロギ橋と袖モギさん;御左口神考)
著者等紹介
中山太郎[ナカヤマタロウ]
1876年、栃木県生まれ。民俗学・土俗学。1947年逝去
礫川全次[コイシカワゼンジ]
1949年生まれ。在野史家。フィールドは、近現代史、犯罪・特殊民俗学。歴史民俗学研究会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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