コーヒーの歴史

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  • サイズ B6判/ページ数 555p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309223964
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0022

内容説明

エチオピアのコーヒー誕生伝説からスターバックスの成功秘話まで、品質の決め手、コーヒー産業の発展と政治経済を揺るがす影響力、コーヒー文化の変遷など、コーヒーの全てが書かれた名著。

目次

霊薬か泥水か
世界に広まるコーヒー
コーヒー王国
アメリカの国民飲料
金ピカ時代のコーヒー大戦争
ジールケンとブラジルの価格政策
麻薬のような飲み物
成長に伴う痛み
世界中のコーヒーの安全を守るために
イメージ戦略で売るジャズ時代
焼かれる豆と飢える農民
大恐慌時代のショーボート作戦
「カッパ・ジョー」―第二次世界大戦の時代
コーヒー攻撃とインスタントの不満足感
勝ち誇るロブスタ豆
熱狂的な愛好家集団
黒い霜
高品質コーヒー革命
スターバックス体験
残りかす

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syota

28
500頁を超える大著で、著者は米国人。米国におけるコーヒー産業の変遷が記述の過半を占めるが、印象深いのは中南米のコーヒー生産国の歴史。これらの国々では、原住民から土地を奪ってコーヒー園を作り、生活手段を失った彼らを20世紀に入ってからも奴隷同然の待遇で働かせて、一握りの特権階級が莫大な利益を手にしていた。しかしこれらの国々も、周期的な国際価格の乱高下や米国の身勝手な通商政策に振り回され、経済が破綻に瀕したり政権が倒れたりしている。普段何気なく飲んでいるコーヒーの裏に、こんな凄惨な歴史があったとは。2016/05/06

funuu

18
コーヒは世界の貿易量は、石油に次ぐ世界第二位。珈琲の豆の栽培は、熱帯の高地。火山の峰々に囲まれ、気温差が21℃以下ら27℃以上になることはめったにない。いわば天然エアコン付きの楽園のようなところである。しかも、その人々の1日の平均収入がたったの3ドルにすぎないのは、コーヒ産業ならではの皮肉な現象である。2015/08/18

パトラッシュ

13
かのタレイランは「コーヒーとは悪魔のように黒く地獄のように熱い」と表現したが、味のみならず歴史にも悪魔が取り憑いている。「たかが木の実」に生産から流通、販売まで巨額のマネーが絡み、数知れぬクーデターや政変を招き国家の政治経済や社会構造を決定する要因となった。食品企業の興亡や国際外交のファクターともなり、それにより生じた犠牲は常に末端の栽培農家や労働者へ貧困として押し付けられる。タレイランの言葉は「天使のように純粋で愛のように甘い」と続くが、あるのは欲望ばかりで天使も愛も見えない。読後に飲むコーヒーは苦い。2020/02/24

くまこ

7
バッハの『コーヒー・カンタータ』で、一日に三度はコーヒーを飲みたいの♪と歌う娘がおかしくて、コーヒーの歴史に興味を持った。バッハは少ししか出てこなかったし、内容も世界史の本ではないのでちょっと残念だった。国際政治・経済の話、とりわけ、コーヒービジネスの解説がメインで、さほど目新しさは無かったが、コーヒー好きなので最後まで面白く読めた。2013/02/24

sosoddy

3
アメリカを中心とするコーヒー消費国と中南米、アフリカといった生産国それぞれにコーヒーが大きく歴史的な影響を与えてきたことがよく分かった。コーヒーをめぐる国際関係、コーヒービジネスの変遷・興亡が詳細に書かれている。満足のいく内容だったが、コーヒーの器具についもっと欲しかった。2008/11/03

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